デイブレイクとPOPLABが新たな時代の冷凍フルーツを目指す
急速冷凍テクノロジーを駆使するデイブレイク株式会社と、国産冷凍フルーツを専門に手掛けるPOPLAB株式会社が、品質の高い冷凍フルーツの共同プロジェクトを始めることが発表されました。両社の強みを融合させ、冷凍フルーツ市場の拡大を狙う今回のプロジェクトには、多くの期待が寄せられています。
プロジェクトの背景と目的
デイブレイクは、特殊な冷凍技術を駆使して食材の品質を保つことに重きを置いている一方、POPLABはフルーツ加工の専門性を持つ企業です。両者はこれまでも連携を深めてきましたが、2023年9月には共同開発した冷凍フルーツがJALの機内サービスに採用されたことが、さらなる市場展開への足がかりとなりました。この成功を踏まえ、両社は更なる品質向上を目指し共同研究を行うことを決定したのです。
特殊冷凍技術による品質向上
特に注目されるのが、デイブレイクの特殊冷凍技術です。この技術では、食材を急速かつ均一に冷却することにより、氷結晶の大きさを小さくし、細胞へのダメージを最小限に抑えることができます。その結果、冷凍後のフルーツは生のままと比べて甘味が増すことが確認されています。先行研究ではオレンジや柿、シャインマスカットといったフルーツの甘さが、特殊冷凍を施した後に15〜20%増加することが示されました。
プロジェクトの具体的な取り組み
今回の共同プロジェクトでは、高品質冷凍フルーツの生産パートナーを開拓するために、両社が定めた認定基準を満たす農家や生産者との連携を強化する方針です。また、デイブレイクの「アートロックフリーザー」を使用し、日本各地にある生産拠点での製造が行われる予定です。製造されたフルーツ製品は「アートロックフルーツ」として小売店や飲食店に届けられることで、高品質なフルーツを消費者に提供することが目指されます。
「FOODEX JAPAN 2025」への出展
さらに、プロジェクトの一環として、2025年2月には東京ビッグサイトで開催される「FOODEX JAPAN 2025」に出展することが決定しています。このイベントでは、共同開発した高品質冷凍フルーツを披露し、業界関係者や消費者にその魅力を伝える機会となるでしょう。
地域活性化と持続可能な未来への展望
デイブレイクとPOPLABはこの共同プロジェクトを通じて、フルーツ生産者の後継者不足問題や日本各地の美味しいフルーツの流通を促進するとともに、地域活性化と持続可能な生産環境の構築に取り組んでいく意向です。食品業界の中でも選りすぐりの冷凍フルーツを提案することで、消費者に新たな味覚体験を提供し、単なる旬の食材ではない、季節を超えたフルーツを提供し続けることが期待されています。
まとめ
デイブレイクとPOPLABの連携は、冷凍フルーツの新時代を切り開く大きな一歩です。フルーツの美味しさを最大限に引き出す特殊冷凍技術や共同開発の成果は、どのように広がっていくのか。今後の展開に注目です。