ワコム、温室効果ガス削減に向けた新たな一歩
株式会社ワコムは、温室効果ガス(GHG)排出削減の目標について、科学的根拠に基づく目標設定を認定するSBTi(Science Based Targets initiative)からの認定を取得しました。これは気候変動問題に対する企業の取り組みとして、極めて重要なステップです。
TCFDへの賛同
ワコムは2023年4月に、気候変動関連財務情報の開示を行うことを推進するTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)への賛同を表明しました。このような取り組みは、温室効果ガスの排出削減だけでなく、企業としての透明性を高め、信頼性を築くために必要不可欠です。
削減目標の具体的内容
今回ワコムが設定した削減目標には、以下のような具体的数値が含まれています。
- - Scope1及びScope2のGHG排出量:2021年から2030年までの総量を80%削減する。
- - Scope3のGHG排出量(購入した製品・サービスによるもの):同じく2021年から2030年までに25%削減する。
これらの数値目標は、パリ協定の温室効果ガス削減の目標と整合しており、事業が環境に及ぼす影響を科学的に評価したものです。
環境への配慮を強化
将来的には、より広い視点で温室効果ガスの排出削減を目指し、特にScope3に関してはサプライチェーン全体からの排出を意識した活動を展開する計画です。サプライヤーとの連携を深めることで、社会全体の脱炭素化に貢献する姿勢を打ち出しています。
また、環境に配慮した製品の開発やビジネス活動を継続的に推進し、環境情報の開示も充実させていく方針です。
SBT Initiative(SBTi)について
SBTiは、国連グローバル・コンパクト、CDP、世界資源研究所(WRI)、WWFなどが共同で設立した国際的なイニシアティブです。企業が科学的に裏付けられたGHG削減目標を設定するよう促進し、その審査・認定を行っています。これにより、企業の気候変動への貢献が期待されています。
ワコムの事業概要
株式会社ワコムは(東証プライム:6727)、デジタルペンを通じて多くのユーザーに「デジタルで描く」体験を提供しています。映画制作、工業デザイン、教育機関、医療機関、金融機関など、幅広い分野でその技術が活用されています。最近では、さまざまなモバイルIT機器にもワコムのペン技術が搭載されており、ますますその利用価値が高まっています。
このような取り組みを通じて、ワコムはテクノロジーを駆使した新しいデジタル体験を提供し続けるとともに、環境問題にも積極的に応えていくことを目指しています。