訪問理美容サービスの利用実態と今後のキャッシュレス化について

株式会社リクルートが誇る『ホットペッパービューティーアカデミー』が行った調査によると、訪問理美容サービスを利用する家族の約5割が、利用の結果として介護状態の改善を実感しています。この調査は、全国のケアマネジャーと要支援者・要介護者と同居する家族を対象にしたものです。

調査の背景と訪問理美容のニーズの高まり

急速な高齢化を背景に、訪問理美容サービスに対するニーズは年々増しており、特に介護業界での重要性が増しています。リクルートでは、人々の生活の質を向上させるために、2015年からこのサービスの利用実態を把握するための調査を実施しています。

利用率とサービスの効果

最近の調査結果によると、ケアマネジャーの中で訪問理美容サービスを利用している割合は71.1%に増加しています。しかし、家族の場合は31.4%と、全体の約3割に留まっています。その一方で、介護レベルの向上に関しては、ケアマネジャーの72.8%と、家族の52.5%が「改善につながった」と回答しており、サービスの有効性が認識されていることが明らかになりました。

決済方法の現状と今後のニーズ

現在の決済手段は、ケアマネジャーの82.7%、家族の74.1%が現金決済を利用しています。しかし、興味深いことに、今後訪問理美容サービスを利用したい決済方法には、クレジットカードを希望する声が多く寄せられています。ケアマネジャーの37%、家族の43%がクレジットカード決済を望み、さらにコード決済を希望する声も高い状況にあります。

利用メニューと料金

訪問理美容サービスでは、主にヘアカットが人気で、ケアマネジャーでは98.1%、家族では97.8%がこのメニューを利用。その他にもシャンプーや髭剃りなどがありますが、ヘアカットが依然として高い人気を維持しています。料金面では、ケアマネジャーの施設利用時は平均2,167円、家族の場合は平均2,982円に達しています。特に家族の中では高価格帯の利用も見受けられます。

満足度とサービスの影響

訪問理美容サービスに対する満足度も高く、ケアマネジャーの88.9%、家族の88.0%が「満足」と答えています。利用後の変化として、最も多かったのは「笑顔になる」という声で、個々の生活の質にしっかりとした影響を与えていることが示されています。

物価高の影響と今後の展望

近年の物価高にもかかわらず、67.9%のケアマネジャーと72.5%の家族が「特に変化はない」と回答しており、訪問理美容サービスが生活の中で欠かせない存在となっていることが伺えます。必要不可欠なサービスとしての認識が高まっており、今後もこの傾向は続くでしょう。さらに、キャッシュレス化の流れの中、利用者のニーズに合った支払い方法の整備が求められています。