草原の未来を語り継ぐ!第14回全国草原サミット・シンポジウムinおたり開催
2024年10月4日(金)から5日(土)にかけて、長野県小谷村白馬乗鞍白馬アルプスホテルにて、「第14回全国草原サミット・シンポジウムinおたり」が開催されます。
このサミットは、草原に関わる人々が集い、希少となった草原の価値や存在を全国にアピールするとともに、自然や文化的な知識や技術を共有し、全国各地の保全・継承活動の現状や課題について議論を深め、草原を未来に残すための連携を図ることを目的としています。
なぜ草原サミットが必要なのか?
かつて日本の国土の20%を占めていた草原は、燃料革命や開発の影響により、現在ではわずか1%にまで減少してしまいました。
火入れや放牧、採草などによって維持されてきた半自然の草原や湿原は、私たちの生活環境や生物多様性を支える重要な役割を担っています。しかし、近年その価値が見直され、保全の必要性が叫ばれる一方で、維持管理の難しさや人材不足などの課題も山積しています。
小谷村が舞台に選ばれた理由
小谷村は、北アルプス山麓に広がる広大な茅場を有し、古くから茅葺き文化が息づいています。毎年行われる「野火つけ」と呼ばれる伝統的な火入れや、地元住民による丁寧な管理によって、希少なカリヤスの茅が採取され、多くの重要文化財の屋根茅として利用されてきました。
近年では、茅採取の技術がユネスコ無形文化遺産に登録され、小谷村の草原と茅葺き文化が世界的に注目されています。
サミットの内容
サミットでは、専門家による基調講演や分科会、現地見学会など、多岐にわたるプログラムが予定されています。
4日のシンポジウムでは
茅場を研究している筑波大学名誉教授の安藤邦廣先生と、小谷村の茅葺き師で「現代の名工」として活躍されている松澤敬夫氏による基調講演
信州大学教授、井田秀行先生による研究報告
* 4つのテーマに分かれた分科会(小谷中学校3年生による発表も予定)
5日は、文化庁の「ふるさと文化財の森」に設定されている茅場や長野県宝指定の茅葺き民家「旧千國家住宅(牛方宿)」をめぐる現地見学会と、全国の草原を持つ自治体の長が集まる「草原サミット」が開催されます。
サミットでは、草原に関する現状や課題を話し合い、「小谷大会宣言」を採択し、閉幕します。
参加方法
この貴重な機会に、草原や自然、茅葺きに興味のある方は、ぜひ草原サミット・シンポジウムにご参加ください。
申込期間: 2024年6月17日(月)~2024年7月24日(水)
申込先: https://www.sougen-summit.com
まとめ
第14回全国草原サミット・シンポジウムinおたりは、草原の未来を語り継ぐための重要なイベントです。専門家や関係者、地域住民が一体となり、草原の保全と継承に向けた議論を深め、未来への展望を共有する機会となるでしょう。