深江化成が驚くべきデザインで業界を革新
深江化成株式会社が開発した「保存用プレート [プリザベーションプレート]」が、2024年度のグッドデザイン賞を受賞しました。この受賞は、同社にとって初めての快挙であり、特に科学分野におけるデザインの重要性が再認識されるきっかけになりました。
保存方法の革新
この画期的な保存用プレートは、DNA、RNA、オリゴヌクレオチドなどの核酸や血液を、プレート上にあるペーパーチップに分注して吸着させます。注目すべき点は、常温・常圧状態で保存・輸送が可能であり、冷凍保存が不要ということです。これにより、大型冷凍設備を持たない研究者でも安全にサンプルを保持することができます。
環境負荷の軽減
審査員は、この保存方法がいかに研究者の作業を効率化し、環境に優しいかを評価しました。伝統的な冷凍保存では、大量のエネルギーを消費しますが、この保存用プレートはコンパクト設計で、輸送に必要なエネルギーも削減します。これにより、研究者の利便性を向上させるだけでなく、環境への配慮も実現しています。
幅広い用途
「保存用プレート」は、微生物や血液などのバイオリソースを乾燥保存できるため、多様な利用シーンで重宝されています。発酵食品の菌の保存にも使われ、試薬による制約もなく、コンタミ防止といった面でも非常に効果的です。さらに、保存期間は常温で4ヶ月以上にわたり、フィールドワークや国際的なサンプル輸送時にも最適です。
研究者への高評価
この製品は、停電時のバックアップ保存にも対応しており、研究機関や大学などからも高い評価を得ています。これは、万が一の事態に備えて安定したサンプルを保持できることが、研究成果にとって重要な要素であるためです。
深江化成株式会社の代表取締役、細川忠志氏は、「この受賞を通じて、我々の製品がより多くの研究者に利用され、科学の発展に寄与できることを願っています」とコメントしています。
さらなる情報
「保存用プレート」の詳細な情報は、深江化成株式会社の公式ウェブサイトで確認できます。興味がある方は、ぜひ一度ご覧ください。
この受賞を機に、今後も深江化成が新たな製品革新を進めていくことに期待が寄せられます。