2025年1月のアルバイト・パート時給調査結果
株式会社リクルートが運営するジョブズリサーチセンター(JBRC)が発表した2025年1月度の「アルバイト・パート募集時平均時給調査」によると、三大都市圏での平均時給は前年同月比で40円増の1,220円となり、増減率はプラス3.4%となりました。この結果は、フード系、製造・物流・清掃系、事務系の職種で過去最高を更新したことを示しています。
三大都市圏の特徴
三大都市圏とは、東京を中心とする首都圏、名古屋を中心とする東海、そして大阪を中心とする関西のことを指します。2025年の始まりに、この地域でのアルバイト市場が活発化している様子がうかがえます。
フード系職種のトレンド
特筆すべきは、フード系職種が5カ月連続で時給を上昇させている点です。これには、年末年始の需要増加に加え、インバウンド需要の回復が影響していると考えられます。企業は時給を上げるだけでなく、能力に応じた昇給制度やボーナスを提供することで他社との差別化を図っています。
製造・物流・清掃業界の動向
製造・物流・清掃系でも新たに時給を上げて募集をかける企業が増えています。特に、引っ越しなどの期限付き求人では、就職や転勤の時期に合わせて人材確保が進められています。長期的な人材不足を背景に、企業側も積極的に動いている様子が窺えます。
職種別時給の分析
全国的に見ても、各職種で前年同月比でのプラス傾向が続いています。
- - 事務系: この職種は前年同月比で71円の増加。特に注目すべきは、東海地域での増加率が10.2%に達しており、今後の市場の動向に期待が寄せられています。
- - 専門職系: 関西地域においては、専門職系が158円増加し、12.1%の増加率を記録しています。これは新たなスキルが求められる市場の変化を反映しています。
企業と求職者の相互作用
最近では、チェックシートを用いた業務習得状況の可視化が進んでいます。これにより、求職者は自身のスキルを理解しやすく、一方で雇用主も新しいサービスや技術に対応できる人材を見極めやすくなっています。これは、両者にとってウィンウィンの関係を構築する有効な手段として評価されています。
まとめ
昨今のアルバイト市場では、単なる時給の上昇だけでなく、働きやすい環境や魅力的な福利厚生を提供する企業が増えています。これは、多様化する働き手のニーズに応えるための必要不可欠な施策と言えるでしょう。人材確保がますます難しくなる中で、企業はどう対応していくのか、今後の動向が注目されます。
この調査についての詳細は、
こちらのPDFからご覧いただけます。さらに、県別の平均時給は
こちらから確認できます。