東京大学で開催される「山階芳麿賞記念シンポジウム」
2024年9月21日(土)、東京大学の弥生講堂にて、山階芳麿賞記念シンポジウムが行われます。このシンポジウムは、公益財団法人山階鳥類研究所と株式会社朝日新聞社が共催し、特に注目されるのは受賞者である内藤靖彦氏(国立極地研究所名誉教授)が講演を行う点です。
シンポジウムの概要
この特別なシンポジウムでは、「超小型の記録計で動物の生活を探る〜バイオロギングの歩みと動物研究」というテーマのもと、内藤名誉教授とその研究グループが進めてきた研究手法であるバイオロギングが紹介されます。バイオロギングとは、動物に記録計を装着することで、その生態や行動を分析する方法です。この革新的な研究手法により、今まで知ることができなかった動物の特徴が明らかになっています。
以前は、ペンギンやウなどの海鳥類、さらにはウミガメや海産哺乳類などの潜水する生物が、どの深さまで潜り、どのくらいの時間その時を過ごしているのかを知る手段はほとんどありませんでした。しかし、内藤博士の研究グループは、世界で初めて動物に装着できる記録計を開発し、これらの生物の生態を解明するための重要な一歩を踏み出しました。
講演内容と登壇者
シンポジウムでは、以下のような講演が予定されています。
- - 「バイオロギングの始まりとゾウアザラシ、そして鳥類の生態解明へ」 内藤靖彦(国立極地研究所名誉教授)
- - 「ペンギン遊泳のダイナミックス」 佐藤克文(東京大学大気海洋研究所教授)
- - 「バイオロギングによる海鳥研究の最前線」 高橋晃周(国立極地研究所教授)
質疑応答の時間も設けられており、参加者は研究者に直接質問することができる貴重な機会です。
参加について
このシンポジウムは無料で参加でき、申し込みも不要です。先着300名の定員がありますので、興味のある方はお早めにお越しください。また、会場は東京大学農学部内の弥生講堂となります。
山階芳麿賞について
山階芳麿賞は、日本の鳥類研究とその保護に顕著な貢献をした人物や団体を表彰するもので、1992年に設立されました。最近の授賞式では、内藤靖彦氏が栄えある賞を受賞し、表彰状やメダル、さらに賞金として朝日新聞社賞が贈られました。
詳しい受賞者の経歴や業績については、公式ウェブサイトを参照してください。
このシンポジウムに参加することで、最新の動物研究の成果を直接体感し、研究者たちの熱意と知識に触れることができることでしょう。興味のある方はぜひ、東京大学弥生講堂へ!