京越株式会社は、アパレルD2Cブランド「overE」を運営するエスティーム株式会社をM&Aにより子会社化しました。この動きは、京越が既存の和装EC事業を強化しつつ、新たな市場への進出を目指す戦略の一環です。
株式取得の背景と目的
京越は2009年の創業以来、和装EC業界でのリーダーシップを保持し続け、年率10%を超える成長を成し遂げてきました。2023年現在、売上高は約36億円に達していますが、2027年にはこれを100億円に引き上げることを目標としています。また、株式上場を視野に入れ、次世代のビジネスモデル構築を見据えています。
新たな成長の柱として「overE」を選択した理由は、胸が大きな女性向けのアパレルブランドであり、独自の地位を築いてきたからです。日本人女性の中にはEカップ以上という人が4人に1人いるという調査結果もあり、この市場は潜在的な可能性を秘めています。これにより、京越の豊富なノウハウやリソースを活用して「overE」の事業を大きく発展させる計画が進行中です。
両社の代表者からのメッセージ
京越株式会社の代表取締役、呉越氏は「共同成長のパートナーを見つけることが重要」と述べ、エスティーム社の経営理念である「人が集まる、人が喜ぶ、人が育つ」という考えに強く共感したことがこの提携の決め手であったと語っています。京越の強みは、自社工場並みの品質管理が行える中国にある工場との連携や、ECモールでの販売力です。これらの強みを活かしつつ、エスティーム社のポテンシャルを引き出すことで、両社の成長を促進させる方向に進んでいます。
一方、エスティームの代表取締役和田真由子氏は「overE」が誕生してからの成長に感謝しつつも、今後の商品ラインナップや事業展開に向けては人的・資金的なリソースが必要であり、京越との強力なパートナーシップが実現できたことを嬉しく思っていると述べています。
京越株式会社とエスティームの未来
京越は和装EC事業からスタートし、現在では和装卸、着物店舗、アパレル、スポーツ等、多岐にわたる事業を展開しています。目下、和装関連製品のEC製造・小売、卸販売、OEM注文、さらにはウィッグ製造やレンタル事業にも力を入れています。今回のM&Aを契機に、両社は日本市場における競争力を高め、新たな顧客層の獲得や市場拡大を図ることで、持続可能な成長を実現することが期待されています。
前年差も含む今後の取り組みに注目が集まる中で、日本の女性たちに向けたより良い商品を提供し続ける姿勢を両社で貫いていくことを強調しています。
お問い合わせ先
この件に関する詳しい情報については、京越株式会社の広報担当までお問い合わせください。メールアドレス:
[email protected]、電話番号:075-366-6801(代表)。