多言語放送サービスの実力
2022-02-08 13:10:01
神奈川県で始まる多言語放送サービス『Virtual Talking Head』の全貌を探る
神奈川県での新たな試み『Virtual Talking Head』
神奈川県内のコミュニティ放送局が新たに導入した「Virtual Talking Head」は、緊急時に複数の外国語で情報を発信する革新的なサービスです。特に、横浜地域は多くの外国人居住者や観光客が訪れるため、この技術の必要性が高まっています。災害時に迅速かつ的確な情報提供が求められる中、特に重要な役割を果たすことが期待されています。
【新サービスの背景と目的】
「Virtual Talking Head」の開発は2019年の大型台風被害を受けた経験から始まりました。台風が連続して上陸した際、外国語で迅速に情報を伝えることができず、住民に対する効果的な情報提供ができなかった実体験がこのサービスの必要性を浮き彫りにしました。人や環境に依存することなく、緊急時にすぐに利用できるシステムが求められました。
【サービスの仕組み】
この新しい技術は、最新のパブリッククラウドサービスを活用し、日本語の文章を複数の外国語に同時に翻訳するだけでなく、リアルタイムで音声合成も行います。これにより、地域のコミュニティ放送局や自治体の防災無線を通じて、外国語での情報を迅速に発信することが可能になります。
サービスの操作はシンプルで、Webブラウザーから容易にアクセスできるため、特別な機器を必要としません。これにより、コミュニティ放送局が持つ限られたリソースを最大限に活用し、効率的な情報伝達が実現されます。
【具体的な活用シーン】
「Virtual Talking Head」の活用シーンは多岐にわたります。例えば、緊急時には外国人居住者への避難情報を多言語で迅速に伝えたり、地域のイベント情報を多文化対応で発信したりすることが可能です。また、観光エリアにおいても、外国人観光客に向けての案内放送が行えます。
このように、地域に住む外国人市民への生活情報提供にも役立ち、異文化共生を促進する要素も備わっています。
【導入効果と期待】
運営側からも大きな期待が寄せられています。例えば、株式会社エフエムさがみの平岩夏希代表は、「外国人市民にも地域の防災情報を発信する重要性」を語り、サービスの導入を高く評価しています。また、海老名エフエムの天野哲也放送局長は、緊急情報を多言語で伝えることの必要性を強調し、人材確保やコスト削減の面でもこのサービスが有益であると話しています。
【今後の展望】
「Virtual Talking Head」は、地域に必要な情報を多言語で提供することにより、安全・安心なコミュニティを築く手助けをします。そして、このシステムは横浜市内だけでなく、全国のコミュニティ放送局への展開も期待されています。災害の多発する現代社会において、迅速な情報提供がどのように行われるかが注目される中、このサービスの運用がその一翼を担うことになるでしょう。今後の展開に期待が高まります。
会社情報
- 会社名
-
横濱ベイサイドギターワークス合同会社
- 住所
- 神奈川県横浜市神奈川区羽沢南3−32−1−207
- 電話番号
-
050-3715-8296