関税法違反の実績
2014-02-18 14:00:08

平成25年 全国税関における関税法違反取り締まりの実績が明らかに

平成25年 全国税関における関税法違反の取り締まり状況



財務省は、平成25年における全国の税関の取り締まり実績を発表しました。特に不正薬物の密輸入やその他の関税法違反事件は、前年に比べて深刻な状況となっています。

1. 不正薬物の摘発状況



この年、不正薬物全体の摘発件数は382件に達し、前年比で24%増加しました。また、押収された量は約1,007kgに上り、前年よりも61%増加しました。1トンを超える押収量は、平成16年以来9年ぶりです。これは、社会における薬物問題が依然として深刻であることを示しています。

覚醒剤事犯の急増



覚醒剤に関する摘発件数は154件となり、前年比で9%の増加となりました。押収量は約859kgで、こちらも前年から78%の増加です。特に、大口の密輸入事犯が複数発生し、海上貨物からは約200kgが押収されました。また、押収量5kgを超える密輸入事犯も26件と、前年比で53%増加しました。

航空機利用者からの押収量は過去最高の304kgに達し、これは平成22年の235kgを大幅に上回る結果となっています。また、押収された薬物の半分以上は土産品と見せかけて隠されていたことも特徴的です。年代別に見ると、50代以上の密輸入者が4割以上を占めています。

密輸の発生地については乱れが見られ、特に近年増加傾向にあったアフリカや欧州からは減少が見られました。その代わり、インドや中国を経由した密輸が急増しています。

大麻事犯と麻薬事犯の状況



大麻に関しては、摘発件数が66件となり、前年比で20%の減少、押収量も約13kgと90%の減少となりました。一方、麻薬(コカインやヘロインなど)に関する摘発は128件に達し、前年比で2.8倍となり、押収量は約135kgで12.4倍の大幅な増加が見られました。これらの結果は、時代と共に変化する密輸の傾向を示唆しています。

2. その他の違反事案



不正薬物以外にも、知的財産侵害に関する事犯として、痩身用マッサージ器や携帯電話用ケースの密輸入事件が報告されています。また、北朝鮮関連の事案では、輸出先を韓国や中国と偽って中古タイヤや自動車を北朝鮮に送る事例も摘発されました。

これらの取り締まり実績は、税関の監視強化や取り締まりの必要性を再確認させるものとなりました。全国の税関は、引き続き厳重な取り締まりを継続し、この深刻な問題に取り組む姿勢を示しています。

今後も、密輸や関税法違反に関する情報の提供や啓蒙活動が重要であると言えます。

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