国立工芸館でCACL製の陶片皿と箸置きの販売開始

CACL制作の陶片皿と箸置きが国立工芸館で販売開始

金沢に位置する国立工芸館では、2025年12月9日から2026年3月1日まで、特別展「ひと、能登、アート。文化財（アート）がつなぐ。Art for the Noto Peninsula」が開催されます。この展覧会は、能登半島地震や奥能登豪雨からの復興を文化の力で支援することを目的としており、その一環として株式会社CACLが制作した箸置きと陶片皿がミュージアムショップにて販売されます。

展覧会の背景

この特別展には、東京国立博物館をはじめとした東京都内の多くの美術館や博物館から集まった多彩な作品が揃い、金沢の3つの美術館（石川県立美術館・金沢21世紀美術館・国立工芸館）で楽しむことができます。工芸作品のほか、国宝や重要文化財とも呼ばれる名品も多数展示される予定です。

CACLは、能登を拠点に文化の力で地域の復興を支援することを目指しています。展示期間中に中央ストアで販売される陶片を使用した製品があることを喜んでいます。

作品の特徴

奥山純一代表は、今回のミュージアムショップに並ぶ作品について語ります。「陶磁器の破片として本来使用できなくなったものを融合させて、新たな形を生み出しました。形を戻すのではなく、別のものとして再構築するそのプロセスは、地域が能登半島地震に直面しながらも前進していく姿にも似ています」と述べています。
特に、割れた部分を隠すのではなく、それをあえて見せるという考え方には侘び寂びの精神が息づいています。「割れたところをむしろ美しいと出来る日本の文化を感じて欲しい」と彼は語り、その作品には漆を何層にも塗り重ねることで柔らかい仕上がりを実現しています。ぜひその手触りを楽しんでいただきたいです。

展覧会概要

- 期間: 2025年12月9日（火）〜2026年3月1日（日）
- 会場: 国立工芸館 1階（石川県金沢市出羽町3-2）
- 主催: 石川県立美術館、金沢21世紀美術館、国立工芸館、石川県、金沢市、東京国立博物館

CACLについて

CACL（株式会社CACL）は、石川県能美市に拠点を置き、九谷焼などの伝統工芸を継承することに取り組んでいる会社です。この企業は、伝統工芸における人手不足や、障がいのある人々が直面する労働の選択肢の狭さといった課題を同時に解決しようと、多様な事業を展開しています。
近年は、陶磁器の破片を用いたアートピースや製品の制作を行い、2024年の能登半島地震を契機に「Stand with NOTO」プロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトでは、輪島塗の職人による仮設工房の設置や新たな仕事の創出に取り組み、さらに進化したアートプロジェクト「Rediscover project」も始動しました。このプロジェクトは能登半島地震で破損した陶磁器片を生かしたアート作品を制作し、金沢21世紀美術館での展示を行っています。

このようにCACLは、持続可能な未来のために地域の文化を大切にし、次世代へ継承することを使命として活動しています。今後の展開にもぜひご期待ください！