トムトム交通インデックス2024: 世界の渋滞状況と日本の都市ランキング

トムトム交通インデックス2024：世界と日本の渋滞事情

2023年の世界的な交通状況を調査したトムトム・トラフィック・インデックスの最新版が発表され、世界中で深刻化する交通渋滞の実態が改めて浮き彫りになりました。本レポートでは、世界で最も渋滞が激しい都市や、渋滞による経済的損失、環境への影響などについて詳しく見ていきます。

世界で最も渋滞が激しい都市はロンドン

調査によると、2023年に10キロメートルの移動にかかる平均所要時間が最も長かった都市は、英国のロンドンでした。続いて、アイルランドのダブリン、カナダのトロントと続きます。ロンドンでは、渋滞によって平均所要時間が大幅に増加し、ドライバーの貴重な時間を奪っていることがわかります。

日本の都市の状況

日本の調査対象都市では、札幌が前年に引き続き上位にランクインしました。東京、大阪、名古屋、神戸といった主要都市でも、年末年始の週末を中心に深刻な渋滞が発生していることが報告されています。特に神戸では、大雪の翌日に大規模な渋滞が発生し、移動時間の増加が顕著でした。

渋滞の経済的コスト

交通渋滞は、ドライバーに多大な経済的損失をもたらします。燃料費の高騰に加え、渋滞による燃料消費量の増加も大きな負担となっています。調査によると、世界の都市の60％以上で、2021年から2023年の間に燃料費が15％以上増加しました。東京では、渋滞によって燃料費が30％近く増加しているという結果が出ています。これは、ドライバーにとって無視できない経済的影響です。

環境への影響

交通渋滞は、環境問題にも大きく関わっています。渋滞による燃料消費量の増加は、CO2排出量の増加に直結します。東京では、ラッシュアワー時に毎日ガソリン車で走行した場合、年間978kgのCO2を排出すると推定されています。これは、環境問題への意識が高まる中、深刻な問題と言えるでしょう。

渋滞時間による時間的損失

ラッシュアワーの渋滞によって失われる時間は、ドライバーの生活の質にも大きく影響します。特にアイルランドのダブリンでは、ラッシュアワー時に1日あたり40分以上の時間を渋滞で失っており、年間で150時間以上に達します。東京や札幌でも、ラッシュアワー時にかなりの時間を渋滞で失っていることが報告されています。