ニトリがRtoasterを導入、ECサイトのパフォーマンス向上を図る
家具やインテリアのリーディング企業、株式会社ニトリホールディングスが、株式会社ブレインパッドのレコメンドエンジン「Rtoaster」を公式ECサイト「ニトリネット」に導入することを発表しました。これは、Google Cloud Marketplaceを通じての導入であり、双方にとって新たな一歩となります。
Rtoasterの特長とは
ブレインパッドが自社開発したRtoasterは、優れたアルゴリズム性能を備えており、商品の売上向上に寄与することが期待されています。このプロダクトは、商品の単価や購入点数、併売率を大幅に引き上げることができます。さらに、顧客属性や購入履歴、店舗データを活用し、高い拡張性を持つため、Eコマース担当者はキャンペーンやセールなどの情報に基づいて施策を自在に設計できるのが特徴です。Rtoasterを用いれば、施策設計から分析までを一貫してサポートすることができます。
Rtoaster導入の背景
ニトリは「住まいの豊かさを世界の人々に提供する」という理念をもとに、2032年までに3,000店舗で売上高3兆円を目指す中期ビジョンを掲げています。このため、Eコマースでの成長戦略を策定し、その中での重要な要素としてレコメンドエンジンの導入を考慮していました。しかし、顧客構造の理解を基にした効果的な施策や、Eコマースの成長を支えるデータ分析の手法に課題がありました。
Rtoasterと他社製レコメンドエンジンのA/Bテストを行った結果、Rtoasterは売上高103%の効果を示し、その結果を受けて導入が決定されました。それはRtoasterがニトリの顧客ニーズに的確に応えており、適切な商品提案ができたことを裏付けています。
導入の決め手
Rtoasterの導入決定にはいくつかのポイントが挙げられます。まず、収益に直結するアルゴリズム性能が評価されました。ニトリの多様な商品群において、従来のエンジンは売上の多い商品に偏っていましたが、Rtoasterはより広範囲の商品を効果的にレコメンドでき、収益を向上させました。
次に、高いUX向上に寄与する拡張性が魅力です。顧客の愛着度を考慮したレコメンドや、店舗データを取り入れた施策が可能です。さらに、Eコマース担当者が状況に合わせて施策を自在に設計できる点も評価されました。
最後に、Rtoasterの提供だけでなく、施策デザインや分析をワンストップで行える体制も整っていることが決め手となりました。これにより、ニトリは顧客に「お、ねだん以上。」の体験を提案し、ECサイトでのさらなる売上拡大と顧客満足度向上を目指していきます。
今後の展望
ニトリはRtoasterを駆使し、個々の顧客に最適な商品提案を行っていく方針です。ブレインパッドは引き続きニトリのパートナーとして、Eコマース領域での成長を支援します。
この取り組みを通じて、ニトリは顧客との繋がりを深め、さらなるサービス向上を図ることでしょう。