加賀市とLQUOMが連携
2022-10-07 11:47:25
LQUOMが加賀市と量子インターネット実装へ連携協定を締結
LQUOMと加賀市、量子インターネット実現に向けた新たな一歩
2022年10月4日、LQUOM株式会社は石川県加賀市と「量子インターネットの社会実装に向けた連携協定」を締結しました。この協定の目的は、量子インターネットの実現に向けた共同の努力であり、テクノロジーの進展が期待されています。
LQUOMは量子もつれと呼ばれる量子の特殊な性質を活用し、長距離での量子通信と量子インターネットの構築を目指しています。量子インターネットは、非常に高度な通信手段を提供し、他の通信技術では実現不可能な量子暗号通信や、複数の量子コンピュータを繋げてより複雑な計算を行う分散量子計算など、さまざまな応用が期待されています。
加賀市では、公的な「デジタル田園健康特区」として、健康や医療情報のデータ管理に力を入れています。市民の健康情報は機密性が高く、特に暗号化された通信が求められる領域です。この点で、量子インターネットは非常に有望な解決策となる可能性を秘めています。現在使用されているRSA暗号などは、今後進化する量子コンピュータによって解読の危険性があるため、代替として量子暗号通信の有用性を検証することが重要です。
連携協定の枠組みの下、加賀市はクオンタムパーク構想を進め、実証実験や人材育成を行うことになっています。特に、2023年後半には、量子暗号通信を利用して健康・医療情報をサンプルデータとして伝送する実験が計画されています。これにより、量子もつれを使った情報の安全な送信が実証されることを目指します。また、中長期的には加賀市を起点に、1,000km以上の量子もつれ伝送実験も予定されています。
実証実験には、量子インターネットの専門機関である量子インターネットタスクフォース(QITF)の協力が見込まれており、さらに加賀市量子インターネット推進コンソーシアムの設立も計画されています。これにより、自治体とスタートアップの連携を強化し、量子インターネットの実用化を進めることができるでしょう。
LQUOMは、この協力を通じて、健康・医療情報の分野からスタートし、スマートシティの構築に向けたさまざまなユースケースを模索していきます。また、将来的には自治体向けの量子インターネットサービスのあり方についても検討していく予定です。
この新たな連携により、加賀市は最先端の技術を取り入れた健康情報システムを構築することで、地域の発展に寄与することが期待されています。そして、LQUOMの取り組みが日本全体の量子技術の進化を加速させる要因となることを願っています。
会社情報
- 会社名
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LQUOM株式会社
- 住所
- 神奈川県横浜市保土ケ谷区常盤台79-5横浜国立大学総合研究棟W棟5階 W503室
- 電話番号
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