口腔外科手術に革命をもたらすナビゲーションシステムの導入

2025年8月、東京都品川区の昭和医科大学歯科病院にて、ブレインラボ株式会社が顎顔面領域に特化した最新の手術用ナビゲーションシステム「Kick® 2」と、それに連動する手術計画ソフトウェア「Elements」の更新が行われました。この新しいシステムは、術前の3Dシミュレーションと術中のリアルタイムナビゲーションを統合し、高精度で安全な治療を実現することを目指しています。

高精度な手術支援を実現する「Kick® 2」

「Kick® 2」は、特に顎変形症などの複雑な口腔外科手術において、その真価を発揮します。本システムは、高度なナビゲーション技術とCTデータを活用することで、詳細な術前計画を立て、それに基づいた手術支援を行います。ここで重要なのは、審美性と機能性を両立させるための治療方針です。

昭和医科大学歯科病院の病院長、槇宏太郎先生は、「当院では、2016年から初代『Kick』を使用し、580件以上のナビゲーション支援手術を実施してきた」と述べ、その意義を強調しています。このシステムの導入により、長期的に安心して手術を行える環境が整備されることに期待を寄せています。

新たな機能を搭載した「Elements」

「Elements」ソフトウェアには、患者ごとのターゲット構造やリスク部位を高精度で自動的に描出する機能が搭載されています。これにより、正確な手術シミュレーションと個別最適化された手術計画が立案でき、医療従事者はより安全に手術を実施することができます。

顎顔面口腔外科学部門の教授、大場誠悟先生は、「安全性と審美性を両立させるためには、手術の可視化と検証が不可欠だ」とし、患者に対するより高精度で信頼できる治療が行えることを期待しています。

ブレインラボ株式会社のビジョン

ブレインラボ株式会社のナビゲーション/iORSビジネス部部長、惠藤信一郎氏は、「Kick® 2」は口腔外科領域に特化し、最新のナビゲーションソフトウェアを搭載していると述べ、この技術が国内での口腔外科手術の高度化と標準化に寄与する意義を強調しました。これにより、ナビゲーション支援手術の一般化も視野に入れています。

より良い医療を目指して

ブレインラボはこれまで、世界120か国・4,000以上の医療機関で、医療ワークフローのデジタル化を進めてきました。昭和医科大学歯科病院での取り組みも、その一環として位置づけられています。医療の進歩を支える革新的な技術によって、今後の医療現場がどのように変わっていくのか、期待が高まります。

詳細な製品情報としては、以下の通りです: