イノバセルの契約
2022-03-28 15:17:55

再生医療の新たな一歩、イノバセルがEIBと契約を締結

再生医療の新たな一歩、イノバセルがEIBと契約を締結



再生医療の未来を拓く契約
イノバセル株式会社は、欧州投資銀行(EIB)と1,500万ユーロ(約20億円)のベンチャーデット契約を締結しました。この契約は、約1年にわたるデューデリジェンスと条件交渉の結果、成立したものであり、使用目的は切迫性便失禁に対する細胞治療薬(ICEF15)の第Ⅲ相国際共同治験(fidelia試験)を推進するための重要な資金となります。

EIBの支援がもたらす影響


EIBによるこの融資は、イノバセルの子会社であるInnovacell A.G.に付与され、さらに日本での臨床試験の資金にも活用される見込みです。なお、EIBの融資は、EU加盟22カ国が設立した欧州保証基金(EGF)によって保証されており、この基金はパンデミックによる中小企業への影響を軽減することを目的としています。

シーガー・ジェイソンからのコメント


イノバセルの代表取締役、シーガー・ジェイソンは、便失禁と尿失禁領域への研究支援が不足している中で、EIBの融資が期待されると述べています。彼は、当社の先進的な治療技術への期待を明言し、新しい治療薬の提供が社会的に意義深いことを強調しました。
また、東証グロース市場への上場準備とパイプライン製品の開発促進のため、シリーズC資金調達も順調に進んでいるとのことです。しかし、国内外の経済情勢が不透明である中での融資獲得が、事業推進に大きく寄与すると信じています。

欧州投資銀行からの評価


EIBの副総裁であるThomas Östros氏は、イノバセルが追求する研究開発の革新性に対し高く評価しており、多くの患者が待ち望む必要性高い研究が行われていると述べました。再生医療が実現すれば、EUの科学的優位性の維持と、グローバルな競争力の向上に寄与することが期待されています。

再生医療の力


Innovacell A.G. CEOのEkkehart Steinhuberは、加齢や病気により最適な機能が失われた細胞や組織の再生医療の重要性を強調しました。再生医療は、患部を新たな細胞で置き換え、体の自己修復プロセスを活性化させることが目的です。対症療法とは異なり、病気の根本原因を取り除く根治療法の概念が再生医療の真髄です。

欧州投資銀行とその役割


EIBはEUの長期融資機関であり、加盟各国が出資しています。EIBは、イノベーション推進を政策目的としている企業に長期的な資金援助を行います。また、EGFはCOVID-19の影響を受けた企業への支援を提供し、企業が適切な資金を迅速に受けられる手助けをしています。

イノバセルの歩み


イノバセルはオーストリアのインスブルック医学大学からスピンアウトした再生医療のベンチャー企業であり、2021年に日本で設立されました。現在、切迫性便失禁や腹圧性尿失禁を治療する細胞治療薬の開発に特化しており、主力製品ICE15は患者自身の筋芽細胞を使用した治療を目指しています。これまでに欧州で複数の臨床試験を完遂しており、さらなる研究開発が期待されています。

会社情報

会社名
イノバセル株式会社
住所
東京都品川区上大崎3丁目5−11目黒ヴィラガーデン5階
電話番号
03-6555-4437

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