学生アイデアファクトリー2025：独創的アイデアを発表する熱意ある学生の集い

学生アイデアファクトリー2025の幕開け

2023年からスタートした「学生アイデアファクトリー」は、日本科学振興協会（JAAS）が主催し、自主研究に取り組む学生たちの独創的なアイデアを発掘・支援するプロジェクトです。今年も多くの学生たちが集まり、10月25日に行われたファイナルプレゼンテーションでは、選ばれたファイナリスト8名がそれぞれの研究アイデアを発表しました。

イベントの概要

イベントは、日本科学未来館で開催され、参加した学生たちは自身のアイデアを5分間のプレゼンテーションで発表しました。他の参加者も1分間の持ち時間で発表の機会を得るなど、全員が自分の研究に対する情熱を語る場が設けられました。

このイベントには、参加者28名が全国から選ばれた中、独自性のある研究アイデアを持つ8名がファイナリストとして登壇しました。審査基準には、アイデアの創造性や独自性、プレゼンテーションスキルが含まれ、審査委員は9名の専門家によって構成されました。

受賞者とそのアイデア

ファイナルプレゼンテーションの結果、以下の受賞者が決定しました。

- JAAS賞：中桐真珠子（九州大学工学部）

- アイデア：昆虫細胞を利用した未来型ロボット開発

- DIAMOND賞：林優太（北海道大学水産学部）

- アイデア：ガンジス水系流域の衛生・環境課題を解決する参加型アクションリサーチ

- PLATINUM賞：林謙翔（筑波大学総合学域群）

- アイデア：免疫応答における光制御

- 審査委員特別賞：竹内優輝（名古屋大学理学部）

- アイデア：クラゲの睡眠の進化に関する研究

それぞれの受賞者は、多様な背景を持ちながらも、独自の視点からのアイデアを発表しました。特に受賞理由として、斬新な発想や社会的課題へのアプローチが評価されました。

審査委員長の評価

審査委員長の箕浦真生氏（立教大学副総長）は、今年の審査が白熱したものであったと語りました。今年は特別賞まで設けられ、アイデアの質が高かったことが印象として残りました。研究分野も多岐に渡り、分子やプロテインから人間、宇宙にまで幅広く展開されていたことが評価されました。

参加者の声

受賞を果たした学生たちからは、「自分のアイデアを形にすることができた」とのコメントが寄せられました。中桐さんは、高校から培ってきた細胞の研究への興味を活かし、未来の研究者としての決意を新たにしました。林さんや竹内さんも、それぞれの背景を元に、受賞の喜びを語り、さらなる研究の深化に向けた意欲を示しました。

学生アイデアファクトリーに参加して

「学生アイデアファクトリー」は、全国の大学生が自身の研究アイデアを応募できる貴重な機会です。参加者は様々な専門家との交流を通じて、研究アイデアを育てていくプログラムや、サマーキャンプでの仲間との切磋琢磨を経て、自らのアイデアを深めることができます。JAASは、これからも学生たちにとっての知的体験の場を提供し、科学の未来を担う人材の育成に寄与していく方針です。