携帯電話利用実態
2012-05-21 11:00:01
日本人は携帯電話を使いこなしているのか?独自調査結果から見えてきた実態
調査の概要
市場調査会社のカンター・ジャパンが実施した調査によれば、58ヶ国の携帯電話ユーザーに関する興味深い実態が明らかになりました。調査対象は16歳から60歳の約48,000人で、特に日本人の携帯電話利用状況には注目が集まっています。
日本人の利用特性
日本人が最も頻繁に利用する携帯電話の機能は「個人メールの送受信」で、なんとその利用率は79.3%に達しています。これは世界最高の割合であり、電話で会話を行う割合(69.5%)を超えています。自身の携帯電話でのコミュニケーションスタイルとして、面倒な会話よりも手軽にやり取りできるメールを選ぶ傾向が強いようです。
メール vs. 音楽
対照的に、「音楽を聴く」という機能の日本での利用率は23.3%と、58ヶ国中最も低い数値となりました。特にアジア圏においては、中国やフィリピンでの利用率がそれぞれ69.3%や70.3%に達し、シンガポールでも62.5%と高い傾向が見られます。これは、音楽というエンターテインメント利用が日本においていかに低いかを示しています。
多機能利用の低迷
さらに、「ゲームをする」「ソーシャルネットワーキング」「写真を撮る」といった機能の利用率も低く、日本人は携帯電話の多様な機能を活用していないようです。たとえば、ゲーム利用率は27.1%と47位、ソーシャルネットワーキングに至っては21.7%と38位です。
スマートフォン・タブレットに対する意識
興味深いのは、日本人がスマートフォンやタブレットをそれほど必要としていないことです。「6ヶ月以内にスマートフォンを購入したい」と答えた日本人は12.6%、タブレットに関してはさらに低い6.6%に留まっています。これに対して、シンガポールではそれぞれ38%と31.1%と非常に高い数値が出ており、購入意欲の大きな差が見られます。これもまた、日本人のデバイスへの関心が薄いことを示しています。
結論
これらの調査結果をまとめると、メールの送受信は日本人にとって非常に重要な機能であり、他国と比べて音楽やゲームなどの機能をあまり活用していないことが浮かび上がります。携帯電話の利用方法におけるこの特異性は、日本の文化やコミュニケーションスタイルを映し出しているのかもしれません。今後、日本においても携帯電話の多様な利用法が広がることが期待されます。
会社情報
- 会社名
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株式会社 カンター・ジャパン
- 住所
- 東京都渋谷区代々木2-1-1新宿マインズタワー6F・7F
- 電話番号
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