宇宙事業の新たな挑戦、コンソーシアム「SORAxIO」の結成
宇宙ビジネスが急成長を遂げる中、民間企業が協力して新たな道を切り拓くことが期待されている。このたび、スペースに特化した事業を展開する
Space BD株式会社が中心となり、コンソーシアム「
SORAxIO」が結成された。これにより、宇宙利用に関する啓蒙活動や利用者支援、政策提言などを一体的に展開していく。
背景と目的
国際宇宙ステーション(ISS)が2020年代の終わりに退役する予定であり、その後を担う新たな民間宇宙ステーションの開発が進められている。日本においても様々な企業が宇宙産業へ参入し、新しい市場の開拓が進んでいる。そのような中で、宇宙実験や商業利用を希望する企業や個人からは「何をどう始めてよいか分からない」という声が多い。こうした状況に対処すべく、多様な企業が連携し、サポート体制を確立することが重要だと感じた結果が「SORAxIO」の結成へと繋がった。
SORAxIOの構成と活動内容
「SORAxIO」が持つ意味は、
“Space Opportunities Revolution And Transfer to Innovative Outcomes”に由来している。このコンソーシアムの核となるのは、Space BD、有人宇宙システム、兼松、DigitalBlastの四社である。これらの企業は、地球低軌道(LEO)の利用者を拡大することを共通の目標として掲げている。
具体的には、これまで地球低軌道利用の規制や制度を調査し、政府への提言を行う活動を行っていく。また、2025年度以降は日本実験棟「きぼう」に対する利用インテグレーション業務を進め、次世代宇宙ステーション時代への知見を蓄積・共有していく見込みである。
宇宙ビジネスの可能性
Space BDは2017年の創業以来、JAXAからの依頼を受け、ISSからの小型衛星放出に関する事業を手掛けてきた。約50機の衛星を宇宙へ送信する実績を持つことからも、高い技術力が求められるこの分野での商業化において重要な役割を果たしている。
伊藤圭太COOは、創業以来の使命として「宇宙の商業化」を掲げており、このタイミングでのコンソーシアムの設立は新たな事業の可能性を生み出す契機となると述べている。
期待される未来
「SORAxIO」の設立により、日本は国際競争が激化する宇宙産業においても強固な地位を確立することができるかもしれない。このコンソーシアムとしての活動が、ユーザーへの情報提供や手続きの簡易化を含めた障壁の低減につながることを期待したい。さらに、今後の宇宙事業の発展において日本が果たす役割はますます重要になっていくことであろう。
この新たなコンソーシアムが掲げるビジョンと目標は、日本の宇宙産業に新しい息吹をもたらす。今後の活動から目が離せない状況だ。
詳しい情報は
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