IHIが積水化学工業から受注した小型CO2回収装置
IHIは最近、積水化学工業から新たに小型CO2回収装置の受注を受けました。この装置は、燃焼排ガスからCO2を分離して回収することが主な目的であり、ひたちなか・東海クリーンセンターでの使用が予定されています。回収したCO2は、積水化学工業の革新的な技術を使って高収率で一酸化炭素(CO)に変換されることになっており、さらなる有価化に向けたプロセスが取り入れられています。
特に注目すべきポイントは、積水化学工業が行う技術実証がNEDOグリーンイノベーション基金事業として位置づけられていることです。この試みは、「バイオものづくり技術によるCO2を原料とした高付加価値化学品の製品化」という大きなテーマの下で進められています。
小型CO2回収装置の特長
本装置は、カーボンニュートラルを実現するための一環として設計され、多様なCO2排出源に対応するための機器です。その特徴として、設計の標準化が挙げられ、これにより導入コストを抑えつつ、短期間での設置が可能になっています。また、コンパクトにパッケージ化されているため、設置も容易で、エネルギー効率を高める一助となります。
CO2回収方式には、化学(アミン)吸収法を採用。0.6トン/日のCO2回収能力を誇り、回収効率も90%に達します。加えて、回収したCO2の純度は99 vol%-dry以上と非常に高いため、次のプロセスにおいてもしっかりとした性能を発揮できるでしょう。
IHIのカーボンリサイクル戦略
IHIは、単なるCO2の回収に留まらず、その後の転換技術とカーボンリサイクルに関する様々なソリューションを持っています。これらの技術が集結することで、燃料転換が難しい用途へのエンジニアリングサービスなど、多岐にわたるニーズに対応することが可能です。
このような取り組みは、2050年までのカーボンニュートラルに向けた重要なステップであり、環境負荷を低減するための具体的なアクションが求められています。
今後の展望として、IHIと積水化学工業のコラボレーションにより、さらなる技術革新が期待されており、企業としての責任を果たすだけでなく、持続可能な社会の実現に貢献することが求められます。
クリーンで持続可能な未来のために、各企業がどのような取り組みを行うのか、今後の展開に注目が集まっています。