三井ダイレクト損保、次世代基幹システム『Trusty』で顧客体験と業務効率を飛躍的に向上
長年親しまれてきた三井ダイレクト損害保険株式会社(以下、三井ダイレクト損保)が、創業以来20年以上運用してきたレガシーシステムを全面刷新し、最新の技術と設計思想を取り入れた次世代基幹システム『Trusty』をリリースしました。
このシステム刷新は、単なるシステム更新ではなく、顧客体験の向上と業務効率化、そして将来的な事業戦略への対応力を強化するための重要な取り組みです。特に、顧客向けWeb手続き機能の大幅な改善は、保険選びに不慣れなユーザーにも分かりやすく、スムーズな手続きを実現します。
『Trusty』で実現した顧客体験の向上
『Trusty』のリリースにより、顧客はより快適で分かりやすい保険手続きが可能になりました。具体的には、以下の点が大きく改善されています。
Web見積もり・契約手続きの簡素化: 画面遷移や入力項目数を削減し、シンプルで直感的な操作性を実現。補償内容の説明もイラストを用いて分かりやすく改善されました。これにより、顧客は時間と手間を大幅に削減し、安心して手続きを進めることができます。
マイページ機能の強化: 重要な情報へのアクセスを容易にするため、マイページのUI/UXを刷新。契約情報、継続手続き、事故連絡などの主要機能へのアクセスがスムーズになり、ユーザーにとって必要な情報を見つけやすくなりました。
コンタクトセンター業務の高度化: 電話受付画面の改善により、オペレーターは顧客の情報をより迅速に把握し、最適な補償内容を提案できるようになりました。これにより、顧客対応の質と効率性が向上します。
法人契約の受け入れ: これまで個人向けのみだった「強くてやさしいクルマの保険」が、法人契約にも対応。法人顧客もWebサイトから見積もりと申し込みが可能になり、顧客層の拡大に繋がります。
『Trusty』を支える先進技術
『Trusty』は単なるシステム刷新にとどまらず、先進技術を積極的に導入することで、将来的な拡張性と柔軟性を確保しています。
モダナイゼーション: 既存システムをSoE(顧客とのつながりを重視)、SoR(契約保全を重視)、SoI(データ分析を重視)の3領域に最適化して配置し、特にレガシー化していたSoR領域は全面的に再構築されました。
マイクロサービス化: ドメイン駆動設計を採用し、マイクロサービスアーキテクチャへの移行を実現。機能単位での開発とAPI連携により、開発効率の向上と柔軟なシステム拡張が可能になりました。
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フルクラウド化: Oracle Cloud Infrastructure(OCI)を基盤に、Kubernetesを活用した実行環境を構築。マルチクラウド戦略も推進し、Google CloudやAWSを状況に応じて活用することで、高い可用性と拡張性を確保しています。CI/CDの導入による継続的な改善と機能拡張も実現しています。
まとめ
三井ダイレクト損保の次世代基幹システム『Trusty』は、顧客体験の向上、業務効率化、そして将来的な事業拡大を見据えた、画期的な取り組みです。このシステム刷新は、同社の「強くてやさしい」という企業理念を体現するものであり、今後の更なる発展に大きく貢献するでしょう。