食欲をコントロールする新たな視点、『食欲の攻略書』が登場

食欲をコントロールする新たな視点

食欲のコントロールに関する研究が進化を続ける中、肥満問題を真剣に考える一冊が登場しました。アンドリュー・ジェンキンソンの著書『食欲の攻略書なぜ私たちは食べ過ぎてしまうのか』が、8月27日より日本で発売されます。これはアメリカやイギリスなど、肥満が深刻な問題とされる国々で話題になり、多くの読者の共感を得てきたベストセラーです。

誰もが経験する過食の心理

私たちが食事をする際、満腹感を感じているにもかかわらず手が伸びてしまうことや、ストレスからつい暴飲暴食に走ってしまうことがあるのは、どんな人でも経験することです。その背後にあるメカニズムを理解することが重要です。本書では、「太るのは意志の弱さのせいではない」という驚くべき事実が明らかにされます。ダイエットに苦しむ多くの人が、意志力だけでは解決できない問題に直面していることを示唆しています。

食欲の正体を暴く

著者のジェンキンソンは肥満外科医として豊富な臨床経験を持ち、食欲の根源に迫るべく多角的な視点から研究を行っています。本書では、食欲がどのように働き、なぜ私たちが食べ過ぎるのかという点について、肥満科学（メタボロジー）、心理学、遺伝学、栄養学といったさまざまな分野からの知見を組み合わせて解説しています。具体的には、「砂糖や植物油が脳に影響を与える」「代謝はダイエットを繰り返すことで悪化する」「オメガ脂肪酸が食欲ホルモンに影響を与える」といった内容が取り上げられます。

このような新しい理解をもって食欲を管理できれば、ただ体重を減らすだけでなく、集中力やパフォーマンスの向上、疲労感の軽減にもつながります。自らの食欲を把握し、健康的な生活を手に入れるための道筋を示す本書は、全ての人にとって必読です。

目次に見る多様なテーマ

本書は三つの部に分かれており、各部には食欲と肥満に関連した様々なテーマが含まれています。

第1部体が太る仕組み

- 初心者のためのメタボロジー
- 肥満をめぐるタブー
- 大食いの正体

第2部肥満をもたらす要因

- 偉大なるシェフたち
- 血糖値ジェットコースター
- 不思議なフレンチパラドックス

第3部体重管理の攻略

- 準備開始：自分でやろう
- しっかり食べてしっかり睡眠

こうした内容を通じて、読者は自らの食習慣を見直し、新たなアプローチで食欲のコントロールに挑戦することができます。

著者プロフィール

アンドリュー・ジェンキンソンは名門ユニバーシティ・カレッジ病院の肥満外科医として広く知られています。医療界での実績もさることながら、肥満に関する研究を続け、これまでに100以上の科学論文を発表してきました。現在も多くの患者の治療に従事しながら、医学的な視点から食欲についての新たな知識を発信しています。

一方、訳者の岩田佳代子は、多様なジャンルで翻訳活動を行っている著名な翻訳家です。本書の翻訳も含め、多くの読者に対して分かりやすい文学を提供しています。