持続可能な観光を目指して
株式会社全旅と株式会社地域創生Coデザイン研究所は、日本における持続可能な観光の実現を目指し、新たに全旅クーポンを利用したカーボン・オフセット支援事業を開始しました。この取り組みは、旅行業者にとっての手続きの煩雑さを軽減し、温室効果ガスの削減を実現するためのものです。
背景
今の日本は、人口の減少や少子高齢化という課題に直面しています。このため、観光業は地域社会の活性化や雇用創出の面で重要視されていますが、観光からの温室効果ガス排出量は全体の8.8%を占めているという現実があります。国連の気候変動枠組条約の会議でも、観光業における排出削減の必要性が話し合われています。観光業の発展を促すためには、排出量の算定とそのオフセットが必須です。
支援事業の概要
全旅は、旅行業者が旅程における排出量を計算し、カーボン・オフセットを行うための新しいシステムを構築しました。このシステムでは、すべてのプロセスをワンストップで提供し、旅行業者が手軽にカーボン・オフセットを実施できるようにしています。具体的には、旅行業者は施設の予約と同時にカーボン・オフセットクーポンを発券し、排出量を相殺することが可能です。
各社の貢献
全旅はクーポンの運営と発券を担当し、一方地域創生Coデザイン研究所は排出量の計算やカーボン・クレジットの調達を行います。この連携により、両社は観光業界における持続可能な取り組みを後押しします。
未来へのビジョン
これからの展望では、旅行業者からのフィードバックをもとに手続きのさらなる簡素化を検討する予定です。最初は交通に関する排出量から算出し、後に宿泊等の範囲に拡大することを目指しています。また、各都道府県単位でのJ-クレジットの調達を進め、地域ごとに特化したカーボン・オフセットの体制構築を計画しています。
最後に
この試みは、日本国内における持続可能な観光事業を推進し、地域の林業経営にも寄与することを目指しています。全旅と地域創生Coデザイン研究所は、協力して新しい観光の形を創造し、持続可能な社会の実現に貢献していく考えです。