2024年、羽田空港にて「ACT FOR SKYシンポジウム」開催
木村化工機株式会社が、2024年12月2日に初めて「ACT FOR SKYシンポジウム」に参加することが決まりました。このシンポジウムでは、国産バイオエタノールの自給に向けた新たなプロセスの構築についての講演が行われます。特に、持続可能な航空燃料(SAF)への期待が高まる中で、木村化工機の提言が業界に与える影響は大きいとされています。
「ACT FOR SKYシンポジウム」とは?
「ACT FOR SKY」は、持続可能な航空燃料SAFの普及を目指す企業と自治体から構成される有志団体です。このシンポジウムのテーマは「未来の空を拓く、国産SAFの最前線」で、国産SAFの現状や課題を一堂に知ることができる貴重な機会となります。参加企業の中には、出光興産やAirbus Japan、日揮ホールディングスなど大手企業が名を連ねており、国産SAFに関する多様な視点が共有されることでしょう。
木村化工機の講演内容
講演は2024年12月2日、午後4時5分から16時20分まで予定されており、エンジニアリング事業部技術1部の次長中西俊成氏が登壇します。タイトルは「SAF用バイオエタノールの自給に向けた新プロセス構築について」となっており、国土交通省が目指す2050年のカーボンニュートラル達成に向けた貴重な情報が伝えられることが期待されています。
課題と解決策
木村化工機は、国産バイオエタノールの自給率が非常に低い現状を踏まえ、安定供給を実現するための3つの課題とその解決策を提案しています。これらの課題は、原料の安定供給、糖化・アルコール発酵工程のコスト削減、低濃度エタノールの蒸留・濃縮に関するものです。
課題1: 原料の安定供給
日本の可食性作物をバイオエタノールの原料として使用するのは、食料不足の懸念から難しいとされています。そこで、木村化工機は低水使用かつ高収量なソルガムという植物を原料として提案。休耕地の活用も視野に入れたサプライチェーンを形成し、地域でバイオエタノールプラントを建設する考えです。
課題2: コスト削減
従来は高価な酵素が糖化工程に必要でしたが、水熱処理技術を活用することでコスト削減を図る提案がなされています。これにより、より効率的にバイオエタノールを生産する基盤が整います。
課題3: 省エネルギー蒸留
最後の課題は、低濃度エタノールの効率的な蒸留です。木村化工機が開発した「ヒートポンプ式バイオエタノール蒸留装置」を用いることで、ボイラ蒸気を使わず電力のみで蒸留を行い、CO₂排出を削減します。この技術の実用化により、本プロセスの持続可能性が一層高まります。
会社概要
木村化工機株式会社は、持続可能な社会の実現を目指し、エンジニアリング技術を駆使して環境負荷の低減に貢献する企業です。蒸発・蒸留工程におけるエネルギー削減とCO₂排出の削減を目指しており、業界内での確固たる地位を築いています。
まとめ
「ACT FOR SKYシンポジウム」は、国産バイオエタノールの未来を担う新技術の発表の場として、多くの人々にとって注目のイベントとなるでしょう。木村化工機の講演を通じて、持続可能な航空燃料の実現に向けた一歩が踏み出されることを期待しています。