文教大学が能登半島震災復興支援に立ち上がった「丸箸プロジェクト」
2025年11月8日、文教大学東京あだちキャンパスで開催された「華叉祭」にて、田中克昌ゼミナールによる特製箸「丸箸」の販売が行われました。この「丸箸」は、能登半島地震の復興支援を目的にしたもので、学生の創意工夫が詰まった一品です。
丸箸プロジェクトの背景
2024年1月に発生した石川県の能登半島地震は、輪島市などで甚大な被害をもたらしました。特に伝統工芸の中心地である輪島では、多くの工房が被災し、技術の継承や職人の確保が喫緊の課題となっています。このような社会状況を受け、田中ゼミナールでは伝統技術の保護と復興支援をテーマにした企画を実施。
「丸箸プロジェクト」は、その先駆けとして学生たちが中心となり取り組んでいます。このプロジェクトには、株式会社トリドールホールディングスや岩多箸店との collaborative effortsが含まれ、地域・企業との強い結びつきが見られます。売上金は全額被災地に寄付される予定で、学生たちの手によって社会貢献が実現します。
華叉祭での成功
華叉祭では、トリドールHDが主催した「持続可能ビジネスコンテスト」の賞品として、丸亀製麺のキッチンカーが来訪し、来場者に無料で天ぷらうどんを振る舞いました。イベントは、学生と訪問者の対話の場となり、環境への配慮や社会貢献の意識を高める素晴らしい機会となりました。
PBLとしての学び
文教大学経営学部で行われているPBL(Project-Based Learning)では、学生が実際の社会問題を発見し、その解決に向けた実践的な学びが強調されています。田中ゼミナールでは、地域や企業と連携して、企画から実行、検証までを自身の手で行うことが求められます。このプロジェクトもその一環であり、学生たちは社会貢献を通じて学びを深めています。
丸箸の特長
「丸箸」は、香川県丸亀市をモチーフにしたデザインと、石川県輪島市の伝統技術で製造されています。軽くて頑丈なヒバ材を使用し、香川特有の青海波文様が施されているなど、見た目だけでなく、使用する喜びも感じられます。さらに、漆の美しさと耐久性を兼ね備えたこの箸は、幸運を象徴するデザインも採用されています。
今後の展開
「丸箸」は、華叉祭での販売にとどまらず、11月21日・22日に開催される「丸亀うどん祭り2025」でも販売予定です。学生たちは、伝統工芸の価値発信や被災地支援の活動を通じ、持続可能なビジネスモデルの実践に努めていきます。
文教大学の未来
文教大学経営学部は、「人間愛」という建学の精神の下、企業や地域社会との関わりを深め、社会に貢献できる人材を育成しています。今後も、学生たちが地元との連携を強化しながら新しい価値を創出していくことが期待されています。
伝統を未来へ繋ぐためのこの取り組みは、多くの人々に感動を与え続けることでしょう。