上野千鶴子の新エッセイ集『マイナーノートで』が10月28日発売！

上野千鶴子の新たなエッセイ集『マイナーノートで』

社会学者でありフェミニストとして名高い上野千鶴子さんが、待望の新エッセイ集『マイナーノートで』をNHK出版から10月28日にリリースします。この作品は、彼女自身の生涯にわたる様々なテーマを添えて、静かな音色で奏でられる随想の集大成です。

情報の概要

新エッセイ集の装丁は名久井直子氏、装画は狩野岳朗氏が手がけています。本書では、上野さんの学生時代から現在までの経験をもとに、趣味や食、次世代への思い、悲しみといった幅広いテーマについて触れています。特に、社会の流れとの関連性を持ちながら、彼女の「音色」を織り交ぜた作品として、読者に強い共感をもたらすことでしょう。

内容の深み

上野さんは、これまでに「老後」や「人生相談」、さらには東大新入生への祝辞など、多数の発言が社会的な話題となり、多くの信頼を集めてきました。本書に詰め込まれた彼女自身の体験や思想は、単なる論理を超え、読者の感情に直接訴えかけるものです。食や山登り、演劇観賞などの趣味にとどまらず、自身の「宗教遍歴」や鬱憤など、過去のさまざまなエピソードを通し、老いについての不安や惜別の思いにも触れています。

作品の特徴

「長調」と「短調」、すなわちメジャーとマイナーの音楽用語を引き合いに、上野さんは人間の感情にも同じような二面性を持つことを示唆しています。彼女は、他者には見せない側面を持つことを率直に認め、エッセイを通してその「マイナーノート」を大切に奏でています。これこそが、彼女の作品の根底に流れる静かな深みを生み出しているのです。

読者へのメッセージ

「考えたことは売るが、感じたことは売らない」という信念を持つ上野さんは、昨年から後期高齢者として新たな人生のステージを迎えました。その中でも、人生の後半を見つめる大人たちに向けたメッセージが本書には詰め込まれています。多様な感情を揺さぶるような文章は、読み手に共感と気づきを与えてくれることでしょう。

目次の紹介

本書は、以下のような目次で構成されています。

- Ⅰ 通奏低音

- 父の娘として
- 棄教徒
- 犬派

- Ⅱ インテルメッツォ

- チョコレート中毒
- 寿司食いてえ……

- Ⅲ リタルダンド

- 被傷体験
- 娘が戦争に志願したら？

- Ⅳ 夜想曲

- 感情記憶はよみがえるか

このように多彩なテーマを扱った本書は、私たちの感情に新たな視点を提供し、それぞれの人生の価値を再確認させてくれます。

まとめ

上野千鶴子さんの新たなエッセイ集『マイナーノートで』は、多くの大人にとって必読の書であり、彼女の思索をさらに深く知るための貴重な機会です。特に、老いを意識するすべての人々にとって、彼女の言葉には心の励ましが詰まっています。

本書は、2024年10月28日に公式に発売される予定ですので、みなさんぜひ手に取ってみてください。読後の感想が待ち遠しい作品です。