サファイアテラ・キャピタルが、日本のアパレル企業である三陽商会に対し、特別配当の実施を提案しました。これは、同社が抱える過剰資本問題を解消し、企業価値を向上させることを目指しています。本株主提案は、2026年8月31日を基準日とし、一株あたり1,200円、総額約120億円の特別配当を実施する内容です。この提案には、三陽商会が行う株式分割に合わせて特別配当を行うことで、企業価値のさらなる向上を図ろうという狙いがあります。
サファイアテラ・キャピタルは、米国シカゴに拠点を置く企業で、日本の株式市場に特化した運用会社です。三陽商会の発行済株式総数の約7%を保有しており、常に企業価値向上に向けた提案を行ってきました。特に、過剰資本が資本効率(ROE)を押し下げており、同社の実質的な価値が正当に評価されていないことを懸念しています。過去にも自己株式の取得や、三井物産による完全子会社化の提案などを行ってきましたが、経営陣の動きには物足りなさを感じています。
今回の特別配当提案は、その流れの一環としても位置付けることができます。実施される場合、三陽商会のプロ・フォーマROEは現在の6%から8%程度に向上し、安定的に資本コストを上回ると見込まれています。これにより、株式市場での評価が向上し、企業価値が高まることが期待されています。
また、現在、三陽商会は約240億円の現預金と約160億円の利益剰余金を保有しています。この資金を元に、今回の特別配当の支払い能力は保たれ、企業の顧客へのサービス提供やステークホルダーへの義務を果たす能力にも影響を与えないとされています。
しかし、過去の経緯を振り返ると、経営陣の投資方針には問題が多くあったとサファイアテラは指摘しています。特に、新規ブランドの発表が続き、在庫水準が高止まりしている状況を懸念しています。コロナ禍以降は一時在庫水準が減少しましたが、その後増加傾向に戻っており、約20億円もの資本が過剰在庫として消費されています。さらに、東京都新宿区の本社ビル建替え計画や青森工場の建替え計画にも巨額な投資が必要であり、これらが企業価値を損なうリスクを指摘しています。
サファイアテラは、これまでの提案があまり実現されず、経営陣が過剰資本に頼った投資を行っていると批判しています。過去の成功事例を生かしながら、企業が生き残るための責任ある投資を求めており、今後も株主の皆様には本株主提案について前向きに検討していただくよう呼びかけています。サファイアテラは、過剰資本を株主に還元することが企業にとっても最良の選択肢であると確信しており、三陽商会のような大企業においても、株主の意見が経営方針に影響を与えることが重要です。来る株主総会において、この提案に賛同していただくことが、企業価値の向上に寄与することを期待しています。
お問い合わせは、公式サイトやメールにてお気軽にどうぞ。サファイアテラ・キャピタルは、緊密な株主とのコミュニケーションを大切にし、今後も積極的に企業の成長戦略に関与を続けます。