タトゥーや手術痕で温泉を諦める人をゼロに
2026年1月14日より、温浴施設向けの新しい入浴着「SPAra」が公式テスト導入を開始します。この入浴着は、タトゥーや手術痕、肌トラブルを抱える人々でも、周囲の視線を気にせずに温泉を楽しめることを目的として開発されました。
背景:家族との温泉を諦めていた思い
「SPAra」は、株式会社Fwkの代表である大倉伸介氏の個人的な経験から始まりました。自身がタトゥーを入れたことで、「大好きな温泉に子どもと一緒に入れなかった」という後悔が原点です。その時、子どもから「お父さんと一緒に入れないのはなぜ?」と聞かれたことが、強い痛手となりました。大倉氏は、同じように悩んでいる人々を救うべく、このプロジェクトを立ち上げました。
お断りの文化と新たな解決策
日本の多くの温泉では、タトゥーを理由に入浴を断られる現状があります。また、肌トラブルを抱える方々も周囲に気を遣いがちです。2025年には、約3,900万人の訪日外国人観光客が記録された中で、このような入浴への障壁があるのは非常に残念なことです。
厚生労働省と観光庁は、衛生面に配慮した入浴着の使用を認めていますが、まだ十分に浸透していないのが現状です。この課題を解決するために、「SPAra」は開発されました。すべての人が気軽に使えるデザイン、機能性、安心感を追求しています。
特徴:着心地とデザインの両立
「SPAra」には3つの主要な特徴があります。まず、濡れても透けにくく、目立たないようにデザインされており、体形を気にせず自信を持って入浴できます。次に、独自の脇穴スリットにより、入浴時にタオルで体を洗うことが可能です。この工夫によって、「隠す」ことに特化した従来の入浴着とは異なり、動きやすさも確保されています。
最後に、速乾性や抗菌性にもこだわり、温浴施設の運営コストを抑えられるように設計されています。
温浴施設にとってのメリット
導入する温浴施設には様々なメリットがあります。まず、スタッフの心理的負担を軽減し、現場のトラブルを減らすことが期待されます。また、インバウンド需要を掘り起こすことができるため、貴重な収益源となるでしょう。さらに、多様性を受け入れるブランドとしての価値向上も見込まれます。
「令和の虎」出演での反応
最近、「令和の虎」というビジネスYouTube番組に出演し、注目を集めました。動画が公開されると反響があり、賛否を巻き起こしましたが、そのフィードバックを基にサービスの現実的なプランを練り直し、テスト導入へと進む運びとなりました。
終わりに:新たな温泉文化のスタンダードを目指して
「SPAra」は単なる入浴着の枠を超え、温泉文化を根本的にアップデートするものです。「お断り」ではなく「おもてなし」へと変わり、すべての人が自由に温泉を楽しめる社会を実現するために、全国の温浴施設と連携し、「ユニバーサル温泉」のスタンダードを築いていくことを目指しています。