岸田総理が語る令和6年能登半島地震復興の現状と支援策

岸田総理、令和6年能登半島地震復興支援本部の概要

令和6年9月10日、岸田文雄総理は総理大臣官邸にて、第10回令和6年能登半島地震復旧・復興支援本部を開催しました。この会議では、復旧状況や今後の展望について討議され、政府の取組が具体的に紹介されました。

復興の進展と具体的な支援

会議の中で、総理はまず、奥能登地域の田んぼで米の収穫が始まったことや、夏休み中に整備が完了した仮設校舎での授業再開に触れ、被災者の生活再建が本格化している様子を報告しました。これらの進展を後押しするため、政府は次の段階として創造的な復興に向けた取り組みを加速させる意向を明らかにしました。

具体的な支援としては、予備費第6弾として1,088億円を措置することが決定され、以下の3つの重点分野が設けられました。まず、住宅が被害を受けた世帯への支援については、春に導入された交付金制度の円滑な運用が求められ、住宅再建ニーズが高まる中での対応が要請されました。

次に、農林漁業者への支援では、約80%の水田での営農再開や、漁獲金額が75%回復したことを挙げ、被災前の水準までの速やかな復旧を目指す必要性が強調されました。

第三のポイントは、公共土木施設やインフラの復旧です。中屋トンネル工区の通行確保が9月25日にも実現すると聞き、年内には国道249号沿岸部全体の通行が可能になるよう、進捗状況が求められています。

復興計画の重要性

更に、復興を進めるためには地方自治体が復興計画を策定することが極めて重要です。総理は、年内に復興計画が完成するように支援することを約束し、液状化被害の対策方針案を早急に示す考えを示しました。

復興の進展が見え始めている中で、岸田総理は、震災前の能登の活気を取り戻すためにさらなる努力が必要だと呼びかけています。特に、仮設商店街や工房の整備を通じて、被災者の声に耳を傾ける姿勢を強調しました。