岡山大学が発見！イネの節で鉄を排出する輸送体の新メカニズム
岡山大学の新たな研究成果
国立大学法人岡山大学の研究チームは、そして共同研究者である中国科学院南京土壌研究所の研究員らと共に、イネの節に存在する鉄排出輸送体タンパク質「IET1」を発見しました。この発見は植物内での鉄分配の新たなメカニズムに光を当て、環境変動に強い作物の開発に貢献することが期待されています。
IET1の役割
IET1は、イネの維管束の周辺の細胞で主に発現しており、二価鉄イオンを細胞外へ排出する役割を果たします。この輸送体は、節内で維管束間輸送された鉄を再度導管に積み込むことで、新しい葉や穂への鉄の供給に関与しています。これにより、植物は鉄の過不足を調整する能力を高め、さまざまな環境条件に適応できるようになります。
研究の経緯
この研究は、岡山大学資源植物科学研究所の馬建鋒教授によって推進され、中国科学院の車景研究員が参加して始まりました。研究は約5年以上にわたり行われ、遂にIET1の機能が明らかにされたことは、植物ストレス学における重要な進展とされています。
日本と海外の研究成果
この研究成果は、2025年11月12日、英国の学術誌「Nature Communications」に掲載されました。鉄は植物にとって不可欠な元素であり、土壌からの吸収量は様々な環境要因に影響されます。鉄の分配は植物の成長や適応能力に大きく影響し、持続可能な農業生産に貢献します。
おわりに
今後の研究はこの新しい知見をもとに、イネや他の作物の環境適応能力を深く理解し、持続可能な農業の実現に寄与することを目指しています。岡山大学がこの分野でリーダーシップを発揮することに期待が寄せられています。また、研究に関する詳細な情報は岡山大学の公式サイトで確認できます。
参考リンク
会社情報
- 会社名
- 国立大学法人岡山大学
- 住所
- 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス本部棟
- 電話番号
- 086-252-1111
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