AI技術を駆使したWeb制作サービスの革新、社名変更の背景とは

株式会社ユーティル、社名変更の新たなステージへ

2025年12月22日、株式会社ユーティルが新たに生まれ変わり、社名を「株式会社できるくん」へと変更した。この変更と共に、同日五反田に新たなオフィスを開設したことを明らかにした。これまでの社名に込められた想いや歴史を尊重しつつ、新たな展望を開こうという意志が込められている。

社名変更の背景

社名変更に至った理由は、同社が「テクノロジーで産業の在り方を変える」というビジョンを掲げ、IT受託業界で持続可能な成長を目指していることにある。AIを利用したBPO（ビジネス・プロセス・アウトソーシング）サービス「できるくんシリーズ」の展開を進めており、その第1弾としてWebサイト制作を支援する「ホームページできるくん」を2024年にスタート。サービス提供開始から1年で、MRR（毎月定期的に得られる収益）の年次成長率は40倍以上と急成長を遂げている。

しかし、Web制作業界は依然として、専門スキルを持つ人材の不足や制作単価の下落といった問題に直面している。これらの課題を解決するために、AIエージェントとしての役割を明確にし、生産性を向上させるべく、社名とプロダクト名の統一が決定された。これにより、より多くの顧客に革新と価値を提供し続けることが期待される。

新たに誕生した「できるくん」

新たに生まれた「株式会社できるくん」では、AI技術を活用して、これまでのIT受託開発の形を抜本的に見直し、労働生産性の向上にコミット。この決意の象徴として、旗艦サービスである「できるくん」の名を社名に掲げるに至った。代表の岩田真氏は「業界そのものを変革し、関わる全ての人々が幸せになれる未来を実現する」とコメントしている。

新オフィスとサービス展開

新オフィスは東京都品川区西五反田に位置し、企業の拡張を支える拠点として機能している。これによって更なるサービスの提供を強化していくという。

提供するサービス群には、月額数千円で高品質なホームページ制作を可能にする「ホームページできるくん」や、SEO記事を低価格で提供する「記事制作できるくん」といった新しいサービスが含まれている。これにより、専門知識が乏しい中小企業でも容易にWebサイト制作を依頼できる環境が整う。

現在、受注件数は毎月100件を超え、Wixを活用した制作実績では国内最大級の数に達しているという。サービスの範囲も次々と広がり、取材から撮影、記事制作までを一貫して行う「取材できるくん」などの新製品も順次リリースされている。

未来へのビジョン

「株式会社できるくん」は、AIを駆使したIT受託業界の構造的な負のスパイラルを改善するため、新たな挑戦を続けている。同社は、これからもAIエージェントとしての使命を果たし、Web制作業界の未来を再編していく中核的存在であることを目指している。これにより関わる全ての人々へ新たな価値を提供し、豊かな未来を切り拓いていくことを志向している。