出光興産、首都直下地震を想定した総合防災訓練を実施
出光興産株式会社は、2025年9月3日に首都直下地震を想定した総合防災訓練を実施しました。この訓練は、同社が毎年行っているものであり、災害発生時の対応力を高めることを目指しています。
訓練の目的と背景
今回の訓練は、特に重大な自然災害である首都直下地震への備えを重視して、二段階に分かれたシナリオを採用しました。地震発生直後と、地震発生から24時間後の二部構成で、時間の経過に伴う対応を計画的に検証しました。出光興産は、エネルギー供給の重要性を認識し、災害時でも業務を持続可能にするための事業継続計画(BCP)を強化しています。
訓練の詳細
訓練は、出光興産の本社オフィスで行われ、役員や事務局員を含む157名が参加しました。参加者は、本部会議室での対面形式と各拠点からのリモート参加を通じて、実際の被害状況に応じた情報収集や共有を行い、各部の役割を確認しました。また、全社的な安全確認訓練にも及ぶ形で9,287名が関与しました。
各部門の役割の確認
訓練の中で特に重視されたのが、BCPの実行力の確認と各部署の役割確認です。出光興産の社長、酒井則明氏は、訓練を通じて得た知見をもとに、更なる改善策を見出すことの重要性を強調しました。「消費者にお届けして初めて出荷と言える」という考え方に基づき、実際に商品の供給が行われる流れを確立していくためのオペレーション訓練を検討しています。
今後の展望
出光興産は「人が中心の経営」を掲げており、有事の際には人間の力を結集し、供給責任を果たすと共に災害復旧に貢献できるように努めています。今後も多様なシナリオに基づく訓練を継続し、実践的な災害対応力の強化に邁進する意向です。
この訓練を機に同社は、更なる防災対策の見直しと改善を図ることで、今後の災害時にも迅速かつ適切な対応を行う体制を確立していく考えです。
まとめ
出光興産の総合防災訓練は、災害時の対応力を高め、企業の責任を果たすための重要なステップです。今後も地域社会と連携し、大地震に対する備えを強化し続ける姿勢が期待されています。