ユニバーサルデザインと多様性：共生社会を目指す新たなアプローチ

2024年4月、障害者差別解消法が改正され、すべての人々に配慮する法的義務が企業や団体に課せられました。この改正は、誰もが取り残されない環境を整えることを目的としており、企業の情報発信やコミュニケーションにおいても、多様性を意識したアプローチが必要不可欠となっています。これにより、これまで見過ごされてきた少数派の人々を含むすべての生活者に向けたアウトプットを考える重要性が増しています。

ユニバーサルデザインやアクセシビリティの観点から、多様な視点を取り入れることができれば、企業は新たな市場を開拓し、多くの人々とのエンゲージメントを向上させることが可能です。これが企業の成長やより良い社会への変革につながっていくのです。

株式会社YUIDEAの細矢和宏社長は、持続可能なブランド戦略の重要性を強調しています。「多様性」はDEI（ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン）や人権と深く結びついており、ビジネスにおいても無視できないテーマです。しかし、多くの企業が直面しているのは、マジョリティの視点からは見えづらい課題です。これに対して本質的なアプローチを模索し続ける必要があります。

企業は理念や商品、サービスの意義を広く伝えることが求められています。そのためには、年齢、性別、障害の有無などを問わず、どんな人にでも受け入れられるようなデザインや表現方法を考えていくことが不可欠です。

このような背景から、開催されるセミナーでは「誰もが情報にアクセスできる環境」を考える内容が取り上げられます。特に注目されるのが、株式会社モリサワが8年の歳月をかけて開発した“UDデジタル教科書体”です。このフォントは、情報の格差を縮小するための重要な役割を果たすと期待されています。

セミナーには、フォントの開発者である高田裕美氏が登壇し、多様性やアクセシビリティについて深掘りし、ビジネスや社会におけるインクルーシブなコミュニケーションを考える機会を提供します。参加者は、時代に即したブランドコミュニケーションを模索している担当者や多様な視点を求めるクリエイティブ職、広報やマーケティング担当者など、さまざまな業界の方々です。

プログラム概要

1. DEI、アクセシビリティ、ユニバーサルデザインの関連性
2. UDフォントが果たす役割
3. ビジネスにおけるアクセシビリティの重要性
4. インクルージョンや人権の「自分ゴト化」
5. 質疑応答

開催日時

2025年5月27日（火）14：00～15：00

参加費

無料

開催方法

Zoomによるオンライン開催

申込方法

専用フォームにて受け付けており、お申し込み締切は配信日の当日10:00までです。皆様の参加をお待ちしています。

お申し込みはこちら

スピーカー紹介

高田裕美氏（株式会社モリサワ UD担当ブランドエキスパート）
32年間の書体デザイナー経験を持ち、UDデジタル教科書体やBIZ UD明朝・ゴシックなどの制作に従事。2023年には『奇跡のフォント』を出版し、業界での影響力を発揮しています。

内藤真未（株式会社YUIDEA / SX戦略推進/サステナブル・ブランディング /グループリーダー）
広告代理店での経験を活かし、2021年よりYUIDEAでサステナブル・ブランディング事業をリード。企業のサステナビリティ推進を支援する役割を担っています。