超高純度酸化マグネシウム
2020-12-08 12:46:09

唐山で開催された一次電池法超高純度酸化マグネシウム技術発表会の成果

超高純度酸化マグネシウムの新技術



2020年12月2日、河北省唐山市の昌盛国際ホテルにて、「一次電池法超高純度酸化マグネシウム/電力共同生産プロジェクト技術成果発表会」が開催されました。このイベントは唐山港経済開発区管理委員会が主催し、北京理工大学(唐山)転化研究センターの共催によって実施されました。

発表会には、唐山市政府の副市長である曹全民氏や、北京理工大学の教授である董明明氏などの関係者が出席し、独自に開発した新技術に関する成果が共有されました。同センターの副主任である梁靚氏が成果を発表し、上海交通大学の特別研究員付超鵬氏がその技術の進展に関して報告を行いました。これにより、中国が自主的に展開してきた超高純度酸化マグネシウム製造技術が国際的なレベルに到達したことが確認されました。

この新技術の意義は、特に高機能ステンレス鋼や航空鋼、ハイエンド軸受鋼といった分野での材料開発において、国外の技術的制約を打破したことにあります。超高純度酸化マグネシウムは、航空宇宙や電子分野を含むハイエンド業界で広く使用され、これまでの製造方法(軽焼マグネシア法や海水/塩水合成法)に代わる画期的な手法として位置付けられています。

一次電池法の優位性



今回の成果発表で特に強調されたのは、一次電池法によって得られる超高純度酸化マグネシウムの製造が、効率的かつコスト面でも優れている点です。従来の方法に比べて工程が短縮され、生産的な効率が向上、さらに高品質な電流を大量に発生させることが可能になっています。この方法では、燃料電池の陽極金属材料にマグネシウムを使用し、安全性の向上とともに、転化過程での付加価値が約50%も増加します。

また、この技術では工業三廃(排ガス、排水、固体廃棄物)のゼロ排出を実現しており、環境への影響を抑えることができる点も評価されています。従来の貴金属触媒に代わり、炭素系非貴金属触媒を使用することで製造コストの削減にも成功し、国際的な競争力を高める要因となっています。

産業化の進展



現在、超高純度酸化マグネシウム燃料電池市場は日本や欧米に依存している状況であり、毎年多額の輸入が必要とされています。中国がこの技術を駆使することで、1970年代からの技術的な難題を解決し、高純度海水マグネシアの輸入依存の「ボトルネック」を打破する見込みです。

発表会では、河南科学技術大学の周寧生教授による基調講演や、多くの専門家によるフォーラムが行われ、プロジェクトの成果について多角的な意見が交わされました。

今後、一次電池法による超高純度酸化マグネシウムの製造は2022年より量産が開始され、2023年から2025年にかけて生産能力が20万から30万トンに達することが期待されています。これにより、中国の鋼鉄業界は一層の発展を遂げていけると考えられています。

会社情報

会社名
北京理工大学(唐山)転化研究センター
住所
河北省唐山市海港经济开发区
電話番号

トピックス(科学)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。