働く女性のストレス実態、9割以上が転職を考えた経験あり

働く女性が感じる職場のストレスとは？

近年、仕事とプライベートの両立を目指す女性が増える中、彼女たちが抱えるストレスについての実態が明らかになりました。株式会社キャリアデザインセンターが運営する転職サイト『女の転職type』は、働く女性324名を対象に「ストレス」についてアンケートを実施しました。

調査結果の概況

この調査から得られた興味深い結果は、働いている女性の約92.3%が職場のストレスが原因での転職を考えた経験があるということです。これは、特にストレスの原因が職場環境に密接に関連していることを示しています。

ストレスレベルの実態

仕事でのストレスレベルを10段階で尋ねたところ、「7～8」と感じている人が36.3%と最も多く、さらに「9～10」との回答が24.7%にのぼりました。つまり、61.0%の女性が非常に高いストレスを抱えていることが分かります。こうした結果は、仕事のプレッシャーや負荷がいかに女性のキャリア選びに影響を及ぼしているかを示唆しています。

ストレスの原因

続いてストレスの具体的な原因を尋ねたところ、最も多かったのが「給与・待遇・評価制度」で、56.1%がこれを挙げました。次に多かったのが「人間関係」で45.3%、さらには「仕事とプライベートの両立」が26.9%という結果になりました。特に女性たちが重視しているのは、給与面での自身の評価や待遇に対する不満であることも見えます。この状況は以前の調査結果とも一致しており、転職活動を行う際の重要な要素として「年収」を挙げている人が最も多いことも印象的です。

ストレスを感じる相手

アンケートにおいて、ストレスを感じている相手として「上司」と答えた人は61.0%に達し、ここでも職場での人間関係の悪化が浮き彫りになりました。具体的には、「自分の仕事に対する評価が不十分である」といった声が多く挙げられ、上司による適切な評価の欠如がストレスの一因であることが分かります。

ストレス軽減の取り組みに関する実態

職場でのストレス軽減のために何らかの取り組みが行われているかを尋ねたところ、「ストレスチェックの実施」が41.7%と最も多く、意外にも「特にない」との回答も34.5%に達しました。このことから、企業側のストレス軽減対策が不足していることがうかがえます。

さらに、ストレスを解消するための手段としては「美味しいものを食べる」が最も高い回答率を示し、自身でのリフレッシュを選ぶ傾向が強いことも明らかになりました。

自己解決傾向

専門機関や上司に相談する人はわずか3%台に留まり、この結果から、根本的な解決よりも一時的な対策を好む傾向が読み取れます。これは、ストレスの元となる要因に対して受動的な姿勢を示していると考えられます。「おいしい食事」や「休息」でストレスを和らげるよりも、やはり職場環境を改善するためのアクションが求められます。

総括

今回の調査から、働く女性たちがどれほど深刻なストレスを抱えているか、そしてその要因が何かが明らかになりました。企業は、単なるストレスチェックに留まらず、実際に社員が求める働きやすい環境を整備することが必要です。

女性のキャリア形成においては、一人一人の声に耳を傾けることが最も重要なステップであることを、企業は再認識するべきです。今後も『女の転職type』では定期的な調査を通じて、働く女性のリアルな仕事観を探求していきます。