北タイの山岳民族地域における幼児教育支援のチャリティサイクリング
はじめに
2025年12月、北タイの山岳民族地域で教育支援を行うNGO「アークどこでも本読み隊」が、約800kmに及ぶチャリティサイクリングを実施します。この活動は、地域の幼児たちへの持続的な教育と給食の提供を目的とし、寄付金を募るものです。本記事では、背景や活動内容など詳しく紹介します。
タイ北部の教育格差
タイ北部には、アカ族やカレン族など多くの民族が暮らし、多様な文化が共存しています。しかし、教育の格差が大きな問題です。多くの子どもたちは、地理的理由から自宅から学校へ通えず、小学校入学時に寄宿舎に入り、母語とタイ語の違いから初期教育でつまずくことがよくあります。そのため、幼児教育を受けられない子どもが少なくありません。
「アークどこでも本読み隊」は、こうした課題に取り組むため、幼児教育センターの運営や移動図書館、障害者を含む識字教育など多岐にわたる支援活動を行ってきました。しかし、施設の老朽化や給食費の不足、教員給与確保など、運営にかかる資金が常に不足しているのが現状です。
チャリティサイクリングの概要
今回のチャリティサイクリングは、バンコクからチェンマイ県プラーオ郡にかけて実施されます。期間は2025年12月16日から27日までで、グループのメンバーは道中、寄付を募りながら走行します。これは「走る寄付活動」としてタイでは広く知られるスタイルで、地域の人々に子どもたちの現況を伝え、支援を呼びかけます。
タイの寄付文化
タイでは、善行を期して寄付を行う文化が根付いています、仏教徒が約95%を占める国では、「善因善果」という考え方が強く、人々は日常的に寄付を行います。そのため、走行中に寄付を受け取ることは、地域住民との交流や支援を募る効果的な手段となっています。さらに、オンラインの寄付プラットフォームを活用して、国境を越えた支援も狙っています。
活動を担うメンバー
企画には、タイ北部での教育支援を長年行ってきた代表の堀内佳美さんと、社会活動を通じて自転車の利用を促進しているあいばかおりさんの2名が携わっています。彼女たちは、タイ人のスタッフや教育センターの関係者と連携しながら、準備を進めています。
目標額と支援の具体的な使途
このチャリティ活動で目指す寄付金額は200万円です。主な使途は、老朽化した幼児教育センターの修繕費、年間の給食費、教員給与などです。幼児期の安定した教育を受けることは、家庭環境が厳しい子どもたちにとって重要な基盤を作り上げます。
結びに
堀内さんは「幼児教育の支援は、その後の学びや生活に大きく影響します。山岳地域の子どもたちが健やかに育ち、安心して学校に通える環境を整えたい」とコメントしています。すでに多くの方から支援をいただき、活発な募金活動が期待されているこのプロジェクトに、ぜひご注目ください。
お問い合わせ
アークどこでも本読み隊に関する問い合わせは、以下の情報から行えます。
- - 団体名: アークどこでも本読み隊 (Always Reading Caravan)
- - 設立: 2010年
- - 所在地: タイ、チェンマイ
- - E-mail: [email protected]
この活動に参加することで、皆様も北タイの未来を変える力になれるかもしれません。ぜひ、ご支援のほどをよろしくお願いいたします。