概要
日鉄物産株式会社は、フィンランドのATRIA FINLAND LTD.との間で、パートナーシップ強化を目指すMOUを締結しました。これにより、両社はこれまでの関係をさらに深化させ、サステナビリティや脱炭素社会の実現、地域社会の豊かさに寄与する具体的な取り組みを進めていくことを合意しています。
MOUの主な内容
1.
市場拡大の強化
日鉄物産は、ATRIA社が提供する豚肉、牛肉、鶏肉などの食材が日本及びアジア全域、さらには北米市場に向けて販路を広げる支援を行います。
2.
新商品の企画
ATRIA社は日鉄物産の市場展開に役立つ新商品を開発し、一方で日鉄物産はその販売促進とマーケティングに努めます。
3.
人的交流の強化
両社のチーム間での人的交流を推進し、ノウハウの共有と市場理解の深化に寄与することを目指します。
4.
ブランド強化
ATRIA社の商品ブランドを地域ごとに共同で強化し、知名度を高めていく方針です。
5.
サステナビリティの推進
サプライチェーンの温室効果ガス削減や気候変動対策に関する協力も合意されています。
また、MOUの精神を再確認する調印式が7月1日に実施され、その際、日鉄物産の社長中村は社業の成長が鉄鋼事業に留まらず、食糧事業でも着実に進展していることを述べました。さらに、特に注目すべきは2019年からのATRIA社との関係構築において、抗生物質や成長ホルモンを用いない「PURE RARE」ポークの普及に注力している点です。
ATRIA社からのコメント
ATRIA社の上級副社長ヒルビヤルビ氏も、その意義を強調しました。「日鉄物産は単なる顧客ではなく、我々の成長を共に支える信頼できるパートナーです。抗生物質不使用ポークプロジェクトの価値を真っ先に理解し、共に新市場に挑んでいく旅をしてきました。この合意は、ビジネスを超えた透明性と高品質が求められるサプライチェーンの新たなモデルを形成するものだと考えています。」と述べました。
今後の展望
今後、日鉄物産とATRIA社は消費者に対し安全で信頼性の高い食の提供を続けるだけでなく、地域社会や地球環境の持続可能性に応えるグローバルなスタンダードを構築すべく、引き続き挑戦と協働を重ねていく方針です。両社の協力がもたらす成果に期待が寄せられています。