早稲田大学は、学問の活用によるイノベーション推進を目的として、外部型技術ライセンス事業会社「株式会社早稲田大学TLO」を設立しました。同社は、早稲田大学グループホールディングス株式会社の傘下企業として、2024年7月1日より事業を開始しています。
早稲田大学は、これまで多岐にわたる研究分野で世界をリードする成果を生み出してきました。大学等技術移転促進法に基づく「承認TLO」としての活動を1999年から行い、早稲田大学リサーチイノベーションセンター(RIC)を通じて産業界との連携を進めてきました。近年では、知的財産マネジメント体制の強化や大学単独特許の創出を促進し、外部研究資金の呼び込みや技術移転の促進にも力を入れています。
新たに設立された株式会社早稲田大学TLOは、RICがこれまで担ってきた知的財産関連業務の一部を委託されます。同社は「早大の知を社会に還元する」をミッションに、技術移転スペシャリストが権利化やマーケティング、ライセンシングを一貫して担当することで、早稲田大学の研究成果を迅速に社会実装することを目指します。
早稲田大学総長の田中愛治氏は、今回の設立について「私たちの学術研究成果を社会へ迅速に還元する新たな一歩です。新設の早大TLOと、2022年に設立した早稲田大学ベンチャーズ、大学内部に機能を強化した知的財産本部、この三者が連携し、早稲田の革新的な研究成果を社会に届け、持続可能な未来の創造に貢献していくことを期待しています。」とコメントしています。
株式会社早稲田大学TLOの代表取締役社長である石田智朗氏は、「当社の使命は、早稲田の研究成果を数多く社会実装できるよう、産業界との橋渡しをすることです。そのために、まず早稲田の素晴らしい研究シーズの発掘に活動の重点を置き、研究室との関係性を高めていきたいと考えております。また、早稲田大学ベンチャーズとの連携により、早稲田大学発のスタートアップ企業設立にも繋げていきたいと思います。」と意気込みを語っています。
株式会社早稲田大学TLOは、早稲田大学の研究成果を社会に還元し、イノベーションを推進することで、持続可能な未来の構築に貢献していくことを目指しています。