茨城大学の遠隔授業調査
2020-08-07 11:54:35

茨城大学が実施した遠隔授業に関する学生アンケートの結果

茨城大学、遠隔授業に関する調査結果を発表



新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、茨城大学では2020年度の第1クォーターまでの授業を全てオンラインで実施しました。これに伴い、大学は学生の学修状況や授業に対する満足度を把握するため、授業アンケートを行いました。本記事では、その調査結果を掘り下げていきます。

調査概要


今回のアンケートは2020年6月4日から6月26日の期間に、全学部の学生を対象に実施され、164科目から6301件の回答が寄せられました。この調査の目的は、遠隔授業が学生にどのように受け入れられ、学習成果が上がったのかを明らかにすることです。

学修の十分さと満足度


アンケート結果によると、76.1%の学生が「十分な学修ができた」と肯定的な回答を寄せました。特に「そう思う」「概ねそう思う」という返答が多く、全体では90%以上が良好に受け止めていることが分かります。また、授業の理解度や満足度の平均値は昨年度よりも向上したと報告されています。

予習・復習の時間の増加


興味深い点として、1回の授業あたりの予習・復習にかける時間が、昨年度の58分から69分と1.2倍増加しています。これは、授業資料の事前アップロードなど、遠隔授業を受けるにあたっての環境整備が奏功したと考えられます。これにより、学生が事前に内容を復習する機会が格段に増えたことが背景にあるようです。

自由記述から見えること


自由記述の項目では、授業に対して肯定的な意見と否定的な意見が寄せられました。たとえば、質問しやすくなった、教員との距離を近く感じた一方で、質問しにくくなったとの意見もあり、学生の中で遠隔授業に対する感じ方が分かれています。特に、良好な評価を得た授業では、資料が明確にまとめられ、参加型の授業が実施されていた点が強調されています。

学生の切実な声


また、自由記述からは「早く大学へ行きたい」という学生の声も多く、オンライン授業の取り組みが進む中でも、対面での大学生活を渇望する意見が目立ちました。学びや友人との関係性を大切に思っている学生たちが多く存在することが伺えます。

教職員の取り組み


茨城大学では、新しい教育スタイルの模索を続けています。また、教員がオンラインツールを効果的に活用し、学生の参加機会を増やすことで、学習成果向上に寄与していることは、特に注目に値します。これも、教員の専門的な能力開発研修が役立っている証拠と言えるでしょう。

まとめ


茨城大学の調査結果は、遠隔授業が一定の学修成果を挙げたものの、学生たちはやはり対面授業を求めているという複雑な心情を抱いていることを示しています。これからの授業運営においては、こうした学生の声を真摯に受け止め、より良い学習環境を整える必要があります。今後も、大学は教育の質向上とともに、学生生活の充実を図るための方策を検討していくことでしょう。

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