出光興産がCarbonfuture社に出資
出光興産株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:酒井則明)は、100%子会社の出光アメリカズホールディングスを通じて、ドイツ・フライブルクに本社を持つCarbonfuture GmbHに出資を行いました。Carbonfuture社は、CO₂除去分野においてデジタルMRV(Measurement, Reporting and Verification)プラットフォームを提供しています。この出資は、海外ファンドであるCarbon Removal Partnersとの共同で実施され、今後は両社の事業連携について協議が行われる予定です。
現在、2050年のカーボンニュートラルに向けた取り組みが求められています。CO₂の排出量を減少させるだけでなく、すでに大気に存在するCO₂の除去も重要なテーマです。耐久性の高いCO₂除去手法(CDR)の社会実装には、正確なデータ測定と透明性が求められ、そのためのMRVの高度化が必要です。
Carbonfuture社のデジタルMRVプラットフォームは、CO₂除去量の測定やデータ管理、検証プロセスを一元的に管理する役割を担っています。このプラットフォームは、信頼性の高いCDRクレジットの取引を支えるために設計されており、すでに欧州や北米の市場で活発に利用されています。また、耐久性の高いCDR市場において豊富な取引実績を持ち、長期契約に基づくビジネスを展開しています。
CDR市場の拡大には、国内外の多様なパートナーとの連携が不可欠です。出光興産は、Carbonfuture社のプラットフォームを活用し、北米や日本、アジアでの新たな市場開拓や共同プロジェクトの検討、政策連携を進める予定です。両社は定期的に戦略的な対話を持ちながら、デジタルMRVプラットフォームを活用した新しいビジネスモデルの検討や実証活動を行う方針です。
Carbonfuture社の概要
Carbonfuture社は、CO₂除去のためのデジタルMRVおよびデータ管理プラットフォームを提供するスタートアップ企業です。スイスやアメリカにも拠点を持ちながら、CO₂の測定・報告・検証をデジタルで一元管理できる仕組みを整備しています。バイオ炭、DACCS、BECCS、風化促進などの多様な耐久性のあるCDR技術に対応しており、サプライヤー支援から市場アクセスまでを幅広くカバーしています。ですので、データの透明性や追跡機能が評価され、多くの企業や機関に採用される背景があります。また、質の高いクレジット市場の整備や普及に寄与し、脱炭素社会の実現に向けた国際的な取り組みにも関与しています。
出光興産のこの新たな動きは、持続可能な社会の実現に向けた重要な第一歩となることでしょう。今後もこの分野における進展が期待されます。
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