がん患者サポートアプリ「ハカルテ」が誕生 - 京大病院との共同研究から生まれた画期的なサービス
株式会社DUMSCOは、京都大学医学部附属病院との共同研究により開発したがん患者サポートアプリ「ハカルテ」を一般ユーザー向けにリリースしました。
「ハカルテ」は、スマホで簡単に体調を測定・記録できる機能を搭載し、がん患者が医療者に心身の状態を伝える手助けをすることを目的としています。
「ハカルテ」が目指すもの
「ハカルテ」は、がん患者が自分の状態を把握し、より主体的に治療やケアを受けられるようサポートすることで、自己効力感を高め、QOL(生活の質)の向上に貢献することを目指しています。
DUMSCOは、これまで京大病院との共同研究で医学研究用アプリ「ハカルテリサーチ」を開発し、全国の医療機関で臨床試験を実施してきました。今回の一般ユーザー向けアプリへの展開は、研究の場にとどまらず、より多くのがん患者に貢献したいという強い意志から生まれたものです。
「ハカルテ」の3つの特徴
「ハカルテ」は、以下の3つの特徴的な機能で、がん患者の治療生活をサポートします。
1.
手軽な体調測定・記録
- 簡単な操作で日々の症状や体調を測定・記録できます。
- スマホカメラで心拍変動を測定し、治療中の心身の状態を可視化できます。
2.
医療者との円滑なコミュニケーション
- 記録した内容に基づいて分かりやすいグラフが自動生成され、体調の変化を振り返ることができ、医療者への相談にも役立ちます。
- 医療者への相談の仕方や受診のアドバイスを提供します。
- 将来的には、医療者と気軽に相談できるチャット機能の追加も予定されています。
3.
治療へのモチベーション向上
- 医療者にも伝わりやすい形式で心身の状態を記録することで、円滑なコミュニケーションをサポートします。
- 主体的な治療生活を促すことで、「治療が自分の手の中にある」という感覚を育み、自己効力感を高めます。
「ハカルテ」開発の背景
「ハカルテ」開発の背景には、3つの重要な課題があります。
1.
がん治療における患者の不安
- 近年のがん治療は、長期入院ではなく、通院治療が主流となっています。しかし、自宅で過ごす時間が長くなることで、体調の変化や副作用に対する不安が生じやすくなります。
- 「ハカルテ」は、患者が日々の体調やライフログを記録し、診察前に医師に伝えることで、治療への不安軽減と主体的な治療をサポートすることを目指しています。
2.
がん治療におけるQOLの重要性
- がん治療は、患者にとって心身ともに大きな負担となるため、QOLの低下につながることがあります。QOLの低下は治療の中断にも繋がる可能性があり、治療を完遂するためにはQOLの管理が重要です。
- 「ハカルテ」は、症状やライフログのデータによって心身の状態を可視化することで、患者のQOLを客観的に評価し、医療者と患者の円滑なコミュニケーションを促進します。
3.
医師による患者の訴えの過小評価
- 研究によると、医師は患者の訴えを過小評価することがあるとされています。特に、心理面や社会面については、医師が患者の訴えを理解しにくい傾向があります。
- 「ハカルテ」は、患者が自身の症状を記録し、医師に伝えることで、心身の状態を正確に理解してもらうことをサポートします。
監修者のコメント
京都大学医学部附属病院の医師からは、「ハカルテ」が患者さんの治療や日常生活をサポートする新しい試みとして期待されていることがわかります。がん治療の専門家の視点を取り入れた「ハカルテ」が、患者さんの治療生活のパートナーとなることを期待されています。
株式会社DUMSCOについて
DUMSCOは、「持続可能なパフォーマンスをデザインする」をミッションに、データ分析とテクノロジーで課題解決を支援する会社です。
「ハカルテ」以外にも、ストレス測定・セルフコンディショニングアプリ「ストレススキャン」「ANBAI」、熱中症リスク判定AIカメラ「カオカラ」など、さまざまな事業を展開しています。
「ハカルテ」は、がん患者と医療者双方にとって、より良い治療の未来を創造する可能性を秘めたアプリです。