新たな雇用契約管理システム「e-mu」の登場
日本の雇用環境が急激に変化する中、労働力の確保や雇用契約の管理は企業にとって課題となっています。そんな中、大阪府の株式会社nexusと株式会社Gonmuraは、雇用契約の管理を効率化するためのクラウドSaaS「e-mu(エミュ―)」を発表しました。このシステムは2025年から一般企業向けにも本格展開を図ります。
提供の背景と目的
日本では人手不足が深刻化し、これに伴いバックオフィスの効率化が求められています。また、労働者と雇用者の間でのトラブルが増加している現状では、雇用契約の管理がますます重要になります。法制度の改正が進む中で、企業はリモートワークやデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組む必要があります。
「e-mu」は、雇用契約業務全般をIT技術を用いて効率化し、コスト削減を実現します。企業と従業員の間の良好な関係を築くことを目的としており、人的資源を本業に集中させることで生産性を向上させるサポートをします。これらの機能は、社会保険労務士としての経験を基に開発され、より多くの企業に便利さを提供することを目指しています。
機能の概要
「e-mu」には多様な機能が搭載されており、その一部をご紹介します。
直感的な契約書作成
契約書の作成が容易で、選択・入力・直接編集のモードを提供。初心者からプロまで、幅広いユーザーがスムーズに雇用契約書を作成できる環境が整っています。
従業員への送信機能
作成した契約書は、従業員のPCやスマートフォンに直接送信可能。たくさんの従業員がいる企業でも、一括送信機能を使うことで効率的に情報を共有できます。
契約期間の管理
アルバイトの雇用契約期間も簡単に確認でき、契約更新の通知を管理者に送る機能もあります。これにより、契約更新漏れのリスクを減少させることができます。
AI労務サポート
「AI労務サポート」により、雇用契約書の作成や労務関連の書式のひな型も簡単に作成できます。新たに導入された生成AIが、必要な情報を迅速に提供します。
その他の機能
「e-mu」には、雇用契約書の一括コピー・公開機能、電子サイン機能、全契約情報の一元管理、自動リマインド機能など、多彩な機能が備わっています。これにより、バックオフィスの業務を一元化することが可能です。
開発企業の背景
株式会社nexusは、2015年に設立され、プラットフォームサービスやDX推進事業を中心に活動しています。代表の山本達矢さんは社会保険労務士でもあり、この領域の専門知識を生かしたサービス展開を行っています。
株式会社Gonmuraは、2020年に設立された若い企業で、アプリやシステム開発を主な事業内容としています。代表の吉田光輝さんが率いるこの企業も、DX支援の一環として「e-mu」の開発に参加しています。
まとめ
「e-mu」は、雇用契約に関する業務を大幅に効率化し、企業が直面する課題を解消するための新しいソリューションとなるでしょう。人事労務の管理に新しい風を吹き込むこのシステムが、どのように日本の雇用環境を変えていくのか、今後の展開が楽しみです。