3DC、元テスラ技術者をアドバイザーに
2023-10-31 10:10:01

次世代電池向けカーボン素材開発の3DC、元テスラ技術者をアドバイザーに迎え海外展開加速

東北大学発のベンチャー企業である株式会社3DCは、リチウムイオン電池や次世代電池などの蓄電デバイス向けの革新的なカーボン素材「グラフェンメソスポンジ(GMS)」の開発を進めています。同社は、このたび元テスラ技術者のKenzo Nagai氏をアドバイザーに迎え、海外展開を加速させることを発表しました。

Kenzo Nagai氏は、28年以上にわたりリチウムイオン電池の製造に携わってきたベテラン技術者です。テスラやアップルなど、世界的な企業でセルの開発や品質分析、工場設計、プログラムマネジメントなど、幅広い分野で活躍してきました。3DCは、Kenzo Nagai氏の豊富な経験とネットワークを活用することで、海外企業との信頼関係を構築し、海外市場への進出を強化していく方針です。

3DCが開発するGMSは、炭素1原子分の厚みでスポンジのような三次元構造を持つ、まさに「三次元型のグラフェン」素材です。多孔性、導電性、耐食性、柔軟性を兼ね備えており、従来の炭素材料が抱えていた「寿命と性能のトレードオフ問題」を解決する可能性を秘めています。

GMSは、東北大学材料科学高等研究所の西原教授が15年以上にわたる研究の成果として、2016年に開発されました。西原教授はカーボン研究のグローバルリーダーとして知られており、2020年にはAsian Scientist Magazineの「2020年アジアの科学者100人」に選出されるなど、その功績は高く評価されています。

3DCは現在、国内外の電池・電池材料・自動車メーカーなど、多数の企業と共同研究開発を進めており、2024年以降の本格的な市場参入を目指しています。Kenzo Nagai氏は、3DCの技術革新と成長を支援することで、サステナブルな社会の実現に貢献していくことを表明しています。

3DCは、Kenzo Nagai氏をアドバイザーに迎えることで、海外展開を加速させ、GMSの更なる技術開発と普及を進めていく予定です。将来的には、GMSが次世代電池のキーマテリアルとして、脱炭素社会の実現に貢献することが期待されます。

会社情報

会社名
株式会社3DC
住所
宮城県仙台市青葉区片平2-1-1国立大学法人東北大学 産学連携先端材料研究開発センター
電話番号
022-797-8073

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