水田メタン削減で協業
2024-06-28 20:21:21

ヤンマーアグリ、フィリピン水田のメタン削減でフェイガーと協業!カーボンクレジットで脱炭素化へ

フィリピン水田のメタン削減で脱炭素化へ:ヤンマーアグリとフェイガーが協業



ヤンマーホールディングスのグループ会社であるヤンマーアグリと現地法人ヤンマーフィリピンは、フィリピンにおける水田メタン削減に向けた取り組みで、株式会社フェイガーと協業することで合意しました。2024年11月頃より実証試験を開始し、早期の普及と脱炭素化への貢献を目指します。

フィリピンでは、水田由来のメタンが全産業の温室効果ガス排出量の約20%を占めており、削減の必要性が高まっています。日本の農林水産省は、農業分野における二国間クレジット(JCM)の活用推進に向けて、ASEAN地域の水田由来のメタン排出量削減のための取り組みを強化しています。

ヤンマーアグリとヤンマーフィリピンは、フェイガーと協力して、水管理手法「Alternate Wetting and Drying(AWD)」の普及を加速させます。AWDは、水稲栽培において潅水制御を繰り返すことで、土壌中のメタン生成菌の活動を抑制し、メタン排出量を低減する技術です。

本事業では、3社が協力して、現地水田でのメタン排出・削減量、カーボンクレジット創出による農家の収益シミュレーションなどを実証試験を通して検証します。ヤンマーアグリおよびヤンマーフィリピンの農業機械販売で培ったネットワークと、フェイガーのカーボンクレジットのノウハウを生かし、生産者と協力してカーボンクレジットを創出することを目指します。ヤンマーグループは、本取り組みで創出されたクレジットを用いてカーボンオフセットに取り組み、環境負荷低減と生産者の収益拡大を両立した持続可能な農業の発展に貢献します。

AWDとは?



AWDは、水稲栽培における水管理技術の一つで、水田を一定期間乾燥させることで、土中に酸素を供給し、メタン生成菌の活動を抑制します。これにより、常時湛水と比べてメタン排出量を低減できます。また、水田を一時的に乾燥させることで、水の使用量を大幅に削減できるだけでなく、ポンプを利用する際の燃料消費量の低減も見込まれ、温室効果ガス削減の観点からも注目されています。

フェイガーについて



フェイガーは、カーボンクレジットの生成から販売までを一貫して行う企業です。「脱炭素に取り組む生産者の顔が見えるクレジット」として企業に提供し、カーボンオフセットだけでなくPRも含めた価値を提供しています。また、クレジット化のサポートから買取までを行うことで、農業者の皆様に収益をもたらし、農業におけるCO²の排出量削減活動を推進しています。

ヤンマーホールディングスについて



1912年に大阪で創業したヤンマーは、世界で初めてディーゼルエンジンの小型実用化に成功した産業機械メーカーです。「大地」「海」「都市」のフィールドで、エンジンなどのパワートレインを軸に、アグリ、建機、マリン、エネルギーシステムなどの事業をグローバルに展開しています。環境負荷フリー・GHGフリーの企業を目指し、顧客価値を創造するソリューションを提供しています。

ヤンマーアグリとフェイガーの協業は、フィリピンにおける農業分野の脱炭素化に大きく貢献する取り組みです。実証試験の結果が注目されます。


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