日本初の全般不安症治療薬、イフェクサーSRの動向と期待
日本初の全般不安症治療薬、イフェクサーSRの動向と期待
株式会社ヴィアトリス製薬は、4月21日に「イフェクサーSRカプセル」(一般名:ベンラファキシン塩酸塩)の全般不安症(GAD)への効能追加を目的とした製造販売承認の申請を行った。この承認が得られれば、人々の心の健康に新たな道を開くことになる。
全般性不安障害(GAD)とは
全般性不安障害は、慢性的に制御できない「不安」と「心配」が特徴の疾患だ。患者は、日常生活や仕事においても深刻な機能障害を抱えることがあり、不安からの身体症状、落ち着かない感覚、イライラ感など、様々な症状に悩まされる。世界保健機関(WHO)の統計によると、日本におけるGADの生涯有病率は約2.6%であり、加えて最近の調査では疑いを含む有病率が7.6%に達することが示されている。これは、日本においてGADに苦しむ多くの人々が適切な治療を受けていない可能性を示唆している。
ヴィアトリスの取り組み
「イフェクサーSR」は既にうつ病やうつ状態の治療に使用されている薬剤であり、海外では84の国でGADに対する適応症を取得している。ヴィアトリス製薬は、新たな効能の追加を通じて、今まで治療を受けられなかった潜在的な患者へのアクセスを提供することを目指している。メディカル・アフェアーズ部門の部長、浅見優子氏は次のように述べている。「私たちは患者さんの治療成果向上に取り組んでおり、日本初のGAD治療薬としての承認を目指しています。」
臨床試験の結果
本申請は、日本国内で実施された第3相試験に基づくもので、プラセボ対照、無作為化、二重盲検の形式で行われた。これにより、本薬剤の効果と安全性が示されており、長期の継続投与試験も順調に終了した。
日本における未充足の医療ニーズ
現在、日本ではGADの治療に利用できる承認された薬剤が存在しないため、患者や医療従事者は新たな治療選択肢の登場を心待ちにしている。「イフェクサーSR」の効能追加は、そんな切実なニーズに応えるものとなるだろう。
最後に
ヴィアトリスは、患者の生活の質を向上させるため、精神疾患領域での確固たる実績をもとに、今後も治療選択肢の提供に尽力する姿勢を示している。日本におけるGAD治療の進展とともに、多くの人々が心の健康を取り戻せる日が訪れることを期待する。
今後の進展に目が離せない。
会社情報
- 会社名
-
ヴィアトリス製薬合同会社
- 住所
- 東京都港区麻布台一丁目3番1号麻布台ヒルズ森JPタワー
- 電話番号
-
03-5656-0400