大阪・関西万博「トイレ7」に国産木材を使用した土や植栽が登場

大阪・関西万博に新たな風を巻き起こす「トイレ7」

2025年に予定されている大阪・関西万博において、注目すべき施設の一つが「トイレ7」です。このトイレは万博のコンセプトである「未来社会の実験場」を如実に体現した設計が施されており、差別化された特徴が際立っています。特に、使用されている植栽の培土には、国産の木材チップを特殊な加工を施した土壌改良材『DWファイバー』が採用されており、環境に配慮したサステナブルな設計が話題を集めています。

DWファイバーの魅力

『DWファイバー』は、原材料として製材端材や間伐材を使用し、森林資源の有効利用を図っています。これにより、持続可能な社会への貢献が期待できると同時に、培地が軽量で施工しやすい特性を持つため、清掃や管理も容易です。また、木質繊維同士が絡み合うため、風による飛散の心配も少なく、安心して使用できるトイレとして設計されています。これは海に面した場所に位置するため、特に考慮されたポイントです。

「トイレ7」を担当したVOID株式会社の執行役員である溝端友輔氏は、「トイレ7」が持つ革新的なデザインとサステナブルな設計について語ります。壁面パネルは3Dプリンターで作成されたもので、再生利用可能な樹脂を用いているため、万博後も新たな形で活用できる可能性が広がっています。例えば、パネルを粉砕してペレット化し、再度3Dプリンターの原材料として使用することも可能です。

このように「トイレ7」は、万博の中でも特に意義ある施設の一つとして機能することが期待されています。公園内に設置された他の設備とも調和を保ちながら、来場者に新しい体験を提供することでしょう。

万博の開催テーマと設計

「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマの下で、次世代の建築家が多様な施設の設計を担当しています。「トイレ7」もその一環であり、全体のデザインには光や道、周囲の景観の反射が巧みに取り入れられています。特にトイレの外周を湾曲したデザインは、周辺環境と一体化するような印象を与え、トイレでありながらも芸術作品のような美しさを持っています。

トイレの設計には、「トイレ7」という名前からも分かるように、異なる測定基準や視点からも見られ、この独特なデザインは訪れる人々にとって強い印象を与えることが確実です。その魅力的な外観は、万博を訪れるすべての人々に好奇心を刺激し、足を止めさせる要素となっています。

DWファイバーの土壌改良効果

『DWファイバー』は、土壌の物理性を改善するだけでなく、植物の生育促進に必要なミネラル分の供給も効率化します。これにより、本来緑化に適さないような土壌でも育成基盤を整えることができます。特殊なフルボ酸が添加されており、土壌の化学の性質も改善されることから、多様な環境での利用が可能となるのです。

万博では「トイレ7」に限らず、DWファイバーが活用されることで、土壌改良工事や植生マット工法など、実にさまざまな工程での利用が期待されています。これらの技術は、持続可能な未来を見据えたものであり、都市と自然を結びつける役割を果たすでしょう。