CO2削減の新提案
2025-05-22 16:23:35

賃貸不動産におけるCO2排出削減への新たな取り組み

賃貸不動産におけるCO2排出削減への新たな取り組み



環境問題が最重要課題とされる中、株式会社市萬は武蔵野大学と協力し、賃貸不動産の入退居時におけるCO2排出量の削減をめざす共同研究を発表しました。本研究は、「賃貸不動産の原状回復における脱炭素化の研究“ビニールクロス編”」と名付けられ、特にビニールクロスの張替えによるCO2排出量を数値化し、削減効果を検証するものです。

研究の背景



近年、地球環境問題への取り組みは、社会的にますます重要視されています。国土交通省の報告によると、不動産分野におけるCO2排出量は、日本全体の約三分の一を占め、依然として増加傾向にあります。新築の建物は省エネ設備などの導入によって環境対策が進む一方、多くの住宅は築20年以上の古い物件です。これらをどのようにして持続可能にしていくかが大きな課題となっています。

株式会社市萬は、この問題を解決するため、賃貸不動産における環境対策を多角的に検証し、持続可能な社会の実現に寄与したいと考え、武蔵野大学との共同研究を進めました。

研究概要



研究では、特定の賃貸物件において、ビニールクロスの張替え回数や張替え部位の削減について検討されました。具体的には、1993年築のRC造5階建ての3DK物件を対象に、入居期間中に発生するビニールクロスの概算量を数値化しました。充たされる要件に基づき、BIM技術を駆使して全体の環境負荷を評価し、張替えの最適化を図りました。

研究成果



研究によって、2024年の年末から2025年の初めにかけて実際のクロス張替え現場を調査した結果、全面張替えから部分張替えに変更することで、CO2排出量が18.4kg削減されることが判明しました。これは、総排出量の25%に相当します。また、1m²のクロス張替えを行わないことで0.412kgのCO2排出量の削減が可能であることも示されました。

今後の研究では、クロス以外の資材についても評価ツールを拡充していく計画です。居住者の変更によって内装材は頻繁に更新されるため、クロスに留まらず、他の素材にも目を向ける必要があります。

実際の運用においては、全面張替えが手間のかかるプロセスであるため、効率化のための明確な判断基準を設けることが求められます。市萬は、不動産の管理会社と協力し、この取り組みを共有することで、業界全体の環境への対応を推進していくことを目指しています。

このようにして、賃貸不動産の入退居時に発生する無駄なCO2排出を少しでも削減し、サステナブルな社会気候の実現を手助けすることが社会全体の利益につながると考えています。

共同研究者紹介



武蔵野大学工学部の磯部孝行准教授は、建材のリサイクルや環境評価システムに関する研究を行い、持続可能な建築の実現に向けて積極的に活動しています。

株式会社市萬とは



株式会社市萬は、不動産管理、不動産売買仲介、底地管理など多岐にわたってサービスを提供し、地域社会の発展に寄与しています。これからも持続可能な社会のための取り組みを進めていく考えです。

詳細については、株式会社市萬公式サイトをご覧ください。


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会社情報

会社名
株式会社市萬
住所
東京都世田谷区用賀4-10-5世田谷ビジネススクエアヒルズⅣ-5階
電話番号
03-5491-5200

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