エピジェネティック・クロック検査
2023-11-02 09:30:01
日本初のエピジェネティック・クロックを用いた生物学的年齢検査の開発
近年、世界保健機関(WHO)が国際疾病分類(ICD)を改定し、老化に関連する新しい疾病コードを追加しました。このことは、老化を病理学的な視点から捉える流れの一環であり、従来の「老化は自然現象」という考え方から徐々に移行しています。これに伴い、生物学的年齢という新たな概念が浮上しています。
生物学的年齢とは、個人の健康状態や細胞の状況に基づいて計測された年齢であり、暦年齢とは異なります。この新しい評価基準のもと、心筋梗塞やがん、アルツハイマー病などの加齢関連疾患のリスクを把握することができるため、重要な指標として注目されています。その中でも特に精度の高い手法が、DNAメチル化に基づくエピジェネティック・クロックです。この手法は、生物学的年齢を計測する際の最も信頼性の高い方法とされています。
エピジェネティック・クロックによって算出される生物学的年齢、通称エピゲノム年齢は、日々の生活習慣やストレス、食事などさまざまな要因に影響を受けます。この影響によって、どれだけ健康な状態を維持するための行動が功を奏したのかが評価できるため、生活習慣の改善が生物学的老化を抑制し、果ては巻き戻す可能性も示されています。
しかし、既存の測定方法は、日本人の独自の遺伝的特性に対する評価が十分でないという問題があります。そこで、今回共同開発されたエピジェネティック・クロック検査は、日本人向けに最適化されたシステムを構築しています。これにより、老化を抑えるための有効なライフスタイル改善や加齢関連疾患予防のためのパーソナライズされた指導が可能になります。
現在、200名の日本人に対して実証実験を進行中で、2024年内の市場導入を目指しています。さらに、この技術は日本人に留まらず、アジア全域に拡大する計画が進行中で、2000名を対象にしたデータ収集を行う予定です。このようにして、より多くの人々が生物学的年齢を把握し、自身の健康に関するアプローチを見直す手助けをすることに貢献できると期待されています。
株式会社Rhelixa(レリクサ)は、2017年からエピジェネティック・クロック研究に取り組んできました。健康長寿社会の実現に向け、この新しい検査が重要な役割を果たすことを期待しています。エピゲノムという言葉は、遺伝子がどのように使われるかを後天的にコントロールする仕組みを指し、この分野の進歩がもたらす未来には非常に大きな可能性があります。
生活スタイルの見直しや健康維持に対する新たなアプローチを身近に感じられるこの検査が、多くの人に受け入れられ、健康的な生活を送るための第一歩となるでしょう。
会社情報
- 会社名
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株式会社Rhelixa
- 住所
- 東京都中央区入船3-7-2KDX銀座イーストビル 5F
- 電話番号
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