2026年卒業予定学生の就職活動—志望企業に集中する傾向が明らかに
株式会社学情が実施した最新の調査によると、2026年3月に卒業予定の大学生や大学院生が企業の選考活動を行う際、参加する企業数が大きく絞られていることがわかりました。この傾向は特に、エントリーや選考の段階で顕著に見られ、志望する企業に十分な準備をして臨む姿勢が強まっているようです。
調査概要
調査は2025年3月4日から3月23日までの間に行われ、対象はスカウト型就職サイト「Re就活キャンパス」の訪問者でした。回答者数は281件で、Web上でのアンケート形式で実施されました。調査の目的は、学生たちがどのように企業へエントリーし、選考に臨んでいるかを把握することにありました。
エントリー社数の実態
調査結果によると、エントリーした企業数について「2社以下」と回答した学生が30.2%と最も多く、さらに「10社以下」の合計が71.9%を占めました。これは、学生が特定の企業に集中して応募する姿勢を示しており、「行きたい会社に集中したいため、多くは受けたくない」といった声が寄せられました。学生たちは、志望業界や職種を明確にし、自分に合う企業を慎重に選ぶ傾向が強まっています。
セミナー参加社数の傾向
セミナーにおいても、参加した企業の数が絞られています。「2社以下」との回答は29.2%で最も多く、「10社以下」は75.8%となりました。多くの学生が興味のあるセミナーだけに参加し、それに従って選考活動を行っていることがわかります。
選考参加社数の特徴
選考に参加した社数で見ると、「2社以下」が51.2%を占め、「10社以下」は90%に達する結果となりました。こちらも、志望する業界や職種に合った企業を厳選して臨む姿勢が伺えます。この状況は、売り手市場が続く中で学生の活動量が減少し、結果として選考に参加する企業数が減る傾向に大きく影響していると考えられます。
まとめ
この調査は、近年の就職活動における学生の思考と行動の変化を明らかにしています。学生たちは、より質の高い活動を重視し、数多くの企業にエントリーするのではなく、少数の重要な企業に焦点を当てるようになっています。エントリー社数の減少は、過去の景気後退の経験からきているとも考えられ、これからの学生の採用活動の在り方に一石を投じる結果となることでしょう。
今後も、こうした傾向が続くのか注目されます。学情は引き続き、学生たちの選択肢を広げる支援を行っていくことで、より良い未来を形成する手助けをしていく方針です。