ペリオセラピア、15.7億円調達
2024-06-27 12:47:01
乳がん治療の新たな希望!ペリオセラピアが約15.7億円を調達し、米国臨床試験へ
ペリオセラピア、約15.7億円調達し米国臨床試験へ
大阪府吹田市に本社を置くペリオセラピア株式会社は、大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社、三菱UFJキャピタル株式会社などから約15.7億円を調達しました。今回の資金調達により、国内臨床試験開始と並行して、米国臨床試験の準備を進めていきます。
ペリオセラピアは、大阪大学医学部特任教授の谷山義明氏が2017年10月に設立した阪大発の創薬ベンチャー企業です。同社は、細胞外マトリックスタンパク質であるペリオスチンに着目し、その変異体が乳がん、糖尿病性網膜症、心筋梗塞などの難治性疾患に関与することを発見しました。
特に、治療が難しいトリプルネガティブ乳がん(TNBC)にペリオスチンの変異体が強く関与していることに着目し、TNBCを含む転移再発HER2陰性乳がんをターゲットに、抗体医薬品の開発を進めています。TNBCは若年女性に多く、5年生存率が5割以下と悪性度が高いため、新規治療薬の開発が切望されています。
今回の資金調達は、ペリオセラピアにとって大きな転換期となります。国内臨床試験に加え、米国臨床試験の準備を開始することで、同社の開発する抗体医薬品のグローバル展開が加速すると期待されます。
ペリオスチン変異体に焦点を当てた革新的な治療法
ペリオセラピアが開発する抗体医薬は、TNBCなどの乳がん細胞に発現する病的なペリオスチン変異体を標的にしています。この変異体は、がん細胞の増殖や転移を促進する役割を担っていると考えられています。
同社の抗体医薬は、この変異体に結合することで、がん細胞の増殖を抑制し、転移を阻害する効果が期待されています。従来の治療法では効果が得られなかったTNBC患者に対しても、新たな治療選択肢を提供する可能性を秘めています。
コンパニオン診断薬開発にも注力
ペリオセラピアは、治療薬に加えて、コンパニオン診断薬の開発にも取り組んでいます。コンパニオン診断薬は、病的ペリオスチン高発現患者の確認を可能にするもので、開発する治療薬の治験成功確率の向上、効率的なパイプライン拡充に貢献します。
世界を変える可能性を秘めた挑戦
ペリオセラピアは、独自の技術と研究開発によって、乳がん治療の新たな時代を切り開こうとしています。同社の挑戦は、世界中の多くの患者に希望を与える可能性を秘めています。
今後の同社の動向から目が離せません。